戯言|出雲神オオクニヌシってわりと人間くさい。

徒然草2.0

来年に出雲(大社)へ行く予定なので、出雲大社について書かれた本を何冊か読んだ。

出雲大社に祀られているオオクニヌシ。神仏習合の影響で七福神の大黒天と同一視されるが、本来は別の神様で、大黒天はインド仏教の神(マハーカーラ)だ。「大黒(だいこく)」がオオクニヌシの別名「大国主」と同じ音で読めたので信仰が融合したが、日本人適当過ぎるだろ。

多神教の神は、どっかの宗教の唯一神のような絶対的・完全無欠の存在ではなく、人間らしい感情や失敗を持っている。オオクニヌシもそういう神のようだ。

もとはオオムナヂといい、兄弟の八十神(やそがみ)から二度も殺さるが、そのたびに母サシクニワカヒメの願いで蘇る。有名な「因幡の白兎」の話でも、兄たちは白兎を騙すが、オオクニヌシだけが正しい治療法を教えた。この出来事をきっかけに、白兎は「あなたが八上比売(ヤガミヒメ)と結ばれるでしょう」と予言します。

その後、オオクニヌシはスサノオの娘・スセリビメと恋に落ちる。しかし義父スサノオは結婚を認めず、蛇だらけの部屋で寝ろ、ムカデや蜂だらけの部屋で寝ろ、野原で矢を拾ってこいなど、命がけの試練を次々と与えます。

スセリビメが魔法の布を渡したり危険を知らせたりして、何度もオオクニヌシを助ける。最後はスサノオが眠っている隙に、神剣や弓矢を持ってスセリビメと一緒に逃げ出す。スサノオは追いかけた末に「その宝を使って立派な国を作れ」と送り出す。

こうしてオオクニヌシは出雲へ戻り、多くの神々と協力しながら国づくりを進める。古事記とかでは少彦名神(スクナビコナ)という神が相棒となり、医療や農業、まじないなどの知恵を授け、人々が暮らしやすい国を築いたとされている。オオクニヌシは単なる戦いの神ではなく、「国づくりの神」なのですね。

やがて天上の神々は、アマテラスの孫・ニニギを地上へ降ろすため、「国を譲ってほしい」と求める。これを「国譲り」という。オオクニヌシ自身はこれを受け入れ「私を祀るための立派な宮を建ててほしい」と願ったことで出雲大社が作られたらしい。

私は勝手に「天上界の王」のような最強の神様を想像していましたが、若い頃は苦労の連続で、妻に助けられ、仲間に支えられながら国を築き、最後は国を譲る代わりに自分を祀る宮を建ててもらった神様だった⋯と、とらえると出雲大社を見る目も変わってきますね。

ただ巨大で古い神社の偉い神様というわけでもなさそうです。

というわけで⋯古事記を読むともっとわけわからないところがいっぱいあるのですが、それはまた今度にしたいと思います。

徒然草2.0
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