情報処理技術者の午前問題に「WBS作成プロセスが含まれるマネジメントプロセスはどれか?」という問題があった。
回答は「プロジェクトスコープマネジメント」。
※細かい定義は別として、WBSがどんなものかと、スコープがどんなものかがなんとなく分かれば、間違いなく答えられそうな問題だ。
※WBS(Work Breakdown Structure)は、日本語で「作業分解構成図」といい、プロジェクトで実施する作業を細かく分解して構造化したものなので、スコープ(何を実施して、何を実施しないのか)を定めることを管理するグループに属すると捉えるのがよさそう。
※逆に、コスト、品質、リスクとの直接的な関連は薄いと言えそうだ。
※マネジメントプロセスには、プロジェクトスコープマネジメント、プロジェクトコストマネジメント、プロジェクト品質マネジメント、プロジェクトリスクマネジメントなどがあるらしいが、具体的なプロセスをすべて覚えるのは大変そうだ。以下は補足。
情報処理技術者試験や実務で役立ちそうなところでは、WBSは単なる「作業の一覧」ではなく、「プロジェクトの成果物や作業を階層的に分解したもの」と考えると分かりやすい。
例えば「Webシステムを作る」という大きな作業を、
・要件定義
・業務要件整理
・画面要件整理
・非機能要件整理
・設計
・画面設計
・DB設計
・API設計
・開発
・フロントエンド開発
・バックエンド開発
・テスト
のように分解していく。
ここで重要なのは、「どこまでがプロジェクトの対象なのか?」を明確にできることだ。WBSを作ることで、作業の抜け漏れを発見したり、担当者を決めたり、工数やコストを見積もったり、スケジュールを作ったりしやすくなる。
そのため、WBSはスコープだけに関係するものではなく、スケジュール、コスト、担当者、進捗管理などにもつながっていく。ただし、「WBSを作成するプロセスはどのマネジメント領域か?」と聞かれたら、まずスコープマネジメントと考えればよい。
試験では、細かい用語を丸暗記するよりも、
「スコープ=何をやるか」
「WBS=それを作業に分解する」
「スケジュール=いつやるか」
「コスト=いくらかかるか」
「品質=どの程度のものにするか」
「リスク=何が起こる可能性があるか」
…くらいの関係を頭に入れておくと、初見の問題でも選択肢をかなり絞れる。
実務でも、いきなり「○○機能を作ってください」と言われたときに、その作業をさらに分解していく考え方は使える。特に、自分が何をすればいいのか分からないプロジェクトでは、WBS的に作業を分解していくと、必要な調査や確認事項が見えてくる。
また、WBSは「作業を細かくすればするほど良い」というものでもない。細かくしすぎると管理そのものが面倒になるので、実際に見積もり、担当割り当て、進捗管理ができる程度の粒度にすることが重要である。
情報処理技術者試験では、このように「用語の定義を丸暗記する」より、「その用語がプロジェクトの中で何のために存在するのか」を理解しておくと、似たような選択肢が出てきても判断しやすい。


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