『天才 富永中基』(釈徹宗)を読んでいる。大乗非仏説を唱えた人物で、とても高く評価されている富永仲基(とみながなかもと)という人物について分かったことを書いておく。
いまいち、仲基について、そこらへんの要約されているのを読んでも「どうすごいのか」ぜんぜん分からなかった。内藤湖南に天才と評価され、本居宣長にも高く評価されたそうで、なんだかすごい人物らしいけど、本居宣長はともかく内藤湖南って誰だろう?て感じになるのでは(汗)
まあ、それはそれとして…仲基は、町人学者で現代にも通じる透徹したテキストクリティークな手法で仏典を分析した人物で『出定後語』という本など残したそうだ。
この本のタイトルは著者の仲基が出定如来として悟ったものとして、仏教の真の姿を著すというニュアンスがあるという。釈徹宗いわく「なんだかニーチェを連想させる人物ですね。アイロニカルなところも似ています」と書いてあり、ああ日本のニーチェだったのかと腑に落ちた。
キリスト教の信仰を否定して、真の救済とはかくなるものと詩文を書き足らしめたニーチェ的なスタンスと確かに似ている。この人自身も別に仏教そのものを否定したいわけではなく、真の仏教の姿を露わにしたかったというある種の信心もあったのだろう。
いずれにしても仲基は、現代の学者から見てもその態度が素晴らしいって話にはなるのだろうけど、仏教ににわか興味がある一般人が見て感服するかと言われると何とも言えないが、どっかの要約を読んで満足せずに深堀り調べて良かった。(とはいえ、原典に当たっているわけではなく、あくまで他人が書いた評価を読んでいるだけではあるけど)


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