「飛んでいるものはいつかは落ちる」 by 古の先人
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず。ただ春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。」by 平家物語の冒頭
株は上がったら下がるか?…これは真か偽か?と問われれば、真でもあり偽でもあると思います。何の回答にもなっていませんが汗。
株価が理論値よりも上がりすぎるということがあれば、やはり一時的に下がってくる。結局のところ市場=人の心理と適切な企業価値と言われるもので、株の価格はおおよそ決定されると思いますが…PERも重要ですが個人的にはPBRをよく見ます。配当や過去の推移や世界の行方や日本の行方を想像しながら妥当な株価を探ります。
長期的には(当たり前ですが)株価は業績に強い相関関係があるという事実に落ち着きます。なので、チャートを眺めて株を取引するのに疲れるというか、日中仕事をしている身としてデイトレは無理。だから私は中長期投資家として、デイトレしている方々の「ギャンブル熱」には距離を置きたい派です。チャートの波を見るよりも…過去の平均と比べてこの値が高いか低いか、同業種と比べて高いか低いかはしっかり見たほうがいいと思っています。いくら成長している会社とはいえ、この値が10倍を軽く越えていたら、どう考えても過大評価もいいところだなどなどと…基準を設けていると株価にせよ企業にせよ、より立体的な像が見えてきます。その僅かな差で株価がとても安く見えたり高く見えることがあります…。
ただ、このへんを突き止めていくことが株取引の王道だ、とまでは言うつもりはあまりありません。ファンダメンタルズ分析にメタ情報を加えるという基本方針は時間と労力を要するので、現在の株価に必要最低限の情報を踏まえた上で「未来の成長予想をその企業と一緒に共有可能か?」という点を見ることは非常に個人投資家としては大切だなと思います。「止まらぬ二極化相場 PBR格差 過去15年で最大に」という記事もありますが…最近ではPBRもあまりあてにならず、未来の成長企業はPBRを軸にして、なぜ高いか安いかの理由を探しながらIRや事業の方針をよく読んで、よい銘柄を見つける行動としています。株価が高い…そこには必ず理由があるものだと思いますし。
ちなみに、たまに株取引の初心者は株価だけを見て割安か割高かを判断する方がいますが…最低限この辺の静的な情報を見たりROIがどう推移しているかとかを見ていくことは大切かと。(といいつつROIの推移はまじめに見ていません汗)
昔まじめに板倉雄一郎ブログなんかを見ながら企業価値の算定を学ぶべきだー!てやっていましたが、脳のリソースが足りてないのと何となく企業価値を判定する思想のエッセンスは分かった気になりまして、最近は頭のいい人のyoutube動画をちら見て…「あ、そうやって個人投資家や機関投資家は分析しているんだー」という発想と要点だけを間借りというかピックアップして、満足してしまっております。が、ほんとうは決算書の分析から目に見えないものを見る神通力的なものまでしっかり勉強をし直したいと思っているこの頃です。
結局は、競馬だとオッズ、株式だと株価が最大の指数であり、ここにPBR,PER,ROIを添えて決算書の売上と利益を見て利益の構成を事業ドメインごとに確認する。それとIRの情報をまぶして、日経新聞やニュースやyahoo掲示板の個人投資家の心理状況なども加味しつつ機関投資家はどういう情報を得ているのだろうか?などなど…あれやこれやと思い巡らし投資機会を伺うというのが、本来あるべき個人投資家の姿だと思います。もちろんこういった投資行動には正解はなく、波だけを見て法則性を掴み成果を上げるシンプルな方法もありますが、株式投資に限らずベースがあってこその応用であるという立場で取引をするほうが間違いが少なくて済むと思います。明らかにこれから下る株をチャートだけでは見抜けません。
…本当はもう少し事業計画や未来目標とする利益から時価総額を逆算したりする方法論を確立すべきですが、なんか知らないけどウチの人が株取引で利益を出すそうなので、ふと株式投資って本来こうあるべきだよね、という雑感を買いてみました。
本来すべきことをそれとなく知った上で、自分の投資スタイルに崩していく…というのが大切だなと、ふと書いていて思ったエントリーでした。
ちなみに株価は長期的には全体的に上がり続けるものです。…日本はやっとバブルの時を越えたらしいですが、米国をはじめ諸外国では株価が最高値を記録しています。つーことは、日本のようにバブル期を経てその水準に戻るまでに30年を要する国もありますが…基本的に利益を再投資して企業価値を大きくする営利活動をしている以上は全体の株価は上がり続けていく…というのが正解であると思います。なんの経済学の知識も知らぬ人間の戯言でした。
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