戯言。蒼天航路を読んでいる感想。

徒然草2.0

ネタバレあり。

以前から読んでみたいと思っていた漫画。三国志の英傑・曹操孟徳を描いた作品。戦記物だと思っていたのだが、今のところは成り上がる一歩手前が話のメイン。「花の慶次」シリーズや本宮ひろ志の「天地を喰らう」みたいな、傾奇者の曹操の活躍を描いている。この手の作品が好きな人ならドハマリするかも。という意味では戦記物だと思っていたので期待は裏切られたが、個人的には非常に面白い。1話1話に無駄がない。読んでいてスッキリする。モーニングの連載だった。

三国志について私は劉備玄徳が主人公の話ばかり読んできたので、なんとなく曹操から敵(ライバル)だと思っているところがあり、個人的にあまり好きじゃない。性格が危なくて友達になりたくないし、いくら頭脳明晰でも冷酷すぎます。ましてや「自分が曹操のようになる!」と言うような、自分とダブらせた見方をできるようなレベルの人物でもない。名門貴族なのにうだつが上がらず無念の死を遂げる袁紹とかのほうがまだ興味深い人だとか思ったりする(私はいつも微妙な人物が好きだ)日本の戦国時代だと織田信長とキャラが被り織田信長は嫌いじゃないけど曹操が好きになれないのはなぜなんだろう。信長の行動は概ね理解できるけど、曹操には得体の知れぬ狂気があるからかな。うまい表現が見当たらない。

話のあらすじは…治世の能臣、乱世の奸雄と噂された男。水晶という異国の娘に恋をした曹操…だったが、宦官勢力の十常侍(じゅうじょうじ)に奪われて殺されてしまう。それが直接の契機ではないものの十常侍たちを討ち果たして天下人になっていく…みたいな?天下人という表現が正しいのか分からないが(汗)個人的には陳宮との出会いが曹操の天下布武に至る姿のスタートだと思っていたが、まだそこまで届いてすらいない。

名シーンは…
・水晶に教えてもらった言葉「アモーレ(真実の愛)」を言い放ち十常侍・張譲とその部下を斬り伏せていくシーン
・法遵守の精神が強い橋玄(きょうげん)と曹操と問答を行うシーン。
・天帝の前で剣の舞を踊り、十常侍を斬り伏せるところで脅威を見せつけるシーン。
・開闢一尊、太平祥瑞、真人一切、清虚守一
 張角が関羽を後に神になると予言し関羽は佞言(ねいげん)断つべしと睨めつけた。

などなど…色々と爽快な場面があり、曹操意外人物も史実とは違うものの個性的で興味深い。というわけで実際の歴史を調べながら読み進めているところ。

最終的には曹操視点では劉備玄徳が最大のライバルだが、文章を読む力も悖る抜作だが天才肌な人物像で描かれている。

張角も董卓も通常は悪者に描かれるが、魅力あるライバルキャラとして描かれている。

徒然草2.0
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