保守の論壇・西尾幹二がサイエンス・フィクションのプロローグみたいな仮説的表題を述べているのが面白い。
「子供の時からコンピュータの側で育った世代は異質・特異な頭脳を持ち始めている」
綺羅星の如く将棋界に出てきた藤井聡太があっという間に我らの天才・羽生善治に勝ってしまったことについての言及。テニスで錦織圭が勝っても大阪なおみが勝っても羽生結弦が華麗にくるくる氷上を回っていても私は全然おどろかないのだけど、藤井聡太には驚いた。この子が20過ぎとは言わないが18歳とか最低でも16歳とかだったら、羽生善治も負けるのもなんか受け入れられるけれども。まあ将棋の世界で才能が出る人は早熟なので自然現象としてはありえるでしょう。
コンピュータ将棋が藤井聡太をつくったのかもしれないけれど、別にコンピュータの側という環境設定が、なにかミュータントを生み出したみたいな言い方をするものだから、笑ってしまった。水嶋も人間がAI化していくとか言っている。上の世代の人にはそういうふうに、今の社会が見えるんだなあという点が非常に新鮮だった。まあしかし、それだけ人間が人間のレベルとしてなにか昔と比べて進化してきているということは言えるのかもしれない。
というわけで、コンピュータと同化している世代、コンピュータを異質だと思っている世代、この2つがあるということをコンピュータと生きている私としては忘れてしまうのですが、意識的にさせられたと言う点でもこの動画の対談は面白かった。言いたいことは、そんだけです。
西部邁亡き後、保守の中の保守として西尾幹二が今さら持ち上げられているので見てみましたが、違う観点から面白いと思っていました。
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