紀元前4世紀から前3世紀頃。
ポリスという都市国家で発展した古代ギリシャ哲学の時代が、マケドニアの王アレクサンドロスの東方遠征による戦乱で政治的独立性を失って崩壊。地中海周辺に東西の交流が活発化。世界市民(コスモポリテース)として個人がどのように生きるかが問われるようになった。
エピクロス派
迷信や死の恐怖に論理的な根拠がないことから、魂の不安や苦痛から解放されることを魂の平安(アタラクシア)と呼ぶ「快楽主義」を説いた。エピクロス「(自然の中で)隠れて生きよ」
ストア派
普遍的な理性(ロゴス)を追求し情念(パトス)を抑制する「禁欲主義」を説いた。不動心(アパテイア)を獲得する「自然に従って生きる」ことを大切にした。キプロスのゼノン、政治家のキネカ、セネカ、エピクテトス、マルクス=アウレリウスなどのローマ人に受け継がれた。
懐疑派
ピュロンは独断を避けることで魂の平安(アラクシア)に至ると考えた。独断論を避けるという思想はモンテーニュやデカルトに受け継がれた。
新プラトン主義
プロティノスは新プラトン主義を唱えた。善のイデアを一者(ト・ヘン)であると説いた。理性を純化すると根源である一者へ返り最終的に合一を目指すという神秘的な思想はアウグスティヌスや古代キリスト教に受け継がれた。
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