池袋周辺を真面目に散歩しよう。
るるぶ東京さんぽのモデルコースを巡った。テッパンというかありきたりだが、まずはこの道を行ってから寄り道を派生していくのが、散歩を楽しむ観点からは無難である…だいたい自分で企画した散歩は目的を失いがちで、何のために歩いているのか曖昧になり心地よい散歩感覚が得られにくい(極めて、個人的な旅になるという意味では嫌いじゃないけど)。その点、モデルコースであれば計画に沿って動いているという安心感があるし、なにより万人にとって最適な散歩感覚が得られる。
…そんなわけで、南北線の護国寺駅で降りて護国寺に参拝してから、雑司が谷の旧宣教師館に立ち寄り雑司が谷霊園でジョン万次郎と夏目漱石の墓を見た後、大鳥神社から鬼子母神堂(きしもじんどう)(駅は鬼子母神駅(きしぼじんえき)と読むらしい)などの日蓮宗系のお寺が続く道を行きサンシャインシティへ。
雑司が谷は異文化が入り交じる土地のようで、旧宣教師館がその資料館的な役割をしていて、非常にここが散歩のアクセントになるので、絶対に外せないところ。坂道が多く、細い路地が多し。また、それが散歩にアクセントを加えてくれる。ただ、そのへんの文化や坂道(?)とかに興味がない人には、散歩道として魅力はないかもしれない。2階の小さな資料館で色々な情報を仕入れていくうちに、自然と宣教師マッケーレブや秋田雨雀といった作家にも興味を持てる。もう少しこの辺りの知識を深めていくと面白そうだ。ある種ここは信仰の地なのだ。偉い人が熱心に何かを信仰して献身している姿(いや何か信仰して献身しているから偉い人なのかもしれない。卵が先か鶏が先か?みたいな話かもしれない)って、やっぱりいいな。自分の場合は己の思想に一途な人に感化されるところがある。日蓮宗かキリスト教か、私の中であまり関係なくジャンルでしかない。個人的にはお寺巡りも良かった。すべて日蓮系のお寺だった。今回そういう印象をうけただけかもしれないが、護国寺はお墓参りの場所、鬼子母神堂は修業の場所、という雰囲気だった。一般人が感化されやすいか?と言われると謎だ。仏教好きってそのへん気にしないんでしょうか?まあ、私自身があまり気にしていないが、。それはさておき、鬼子母神堂にはお土産屋や駄菓子屋やお団子屋があり、ちょっとした憩いの場・散歩道にはふさわしい印象。
雑司が谷霊園ではジョン万次郎と夏目漱石の墓を見た。だからといって何か思い浮かぶものがあるわけでもないが。小説『こころ』で”私”と先生が散歩しているシーンを思い浮かべたが、わざわざこんなところに先生の後をついてきた”私”の気がしれないよな(苦笑)。他人の墓参りなんかについていくものではない。雑司が谷の狭い路地裏で、猫が居てにゃあにゃあ鳴いていた。たぶんどこかの飼い猫だが、拾って帰ったら”吾輩”になったのかもしれない。霊園の道脇に咲いている一輪の彼岸花が綺麗だった。太いツルが花弁の間をすり抜けたあまり見られない様相。
最後はサンシャインシティ…雑司が谷の文化や日本の精神史に触れた後、雑多な都市に入り込む奇妙な違和感が逆に新鮮。鬼滅の刃だか呪術廻戦のコスプレイベントがあるようだ?あちこちコスプレイヤーが歩いていて、おかしな雰囲気になっている。ハロウィンでもコスプレイベントがあるらしいので、おかしな雰囲気の街を見に来てもいいのかもしれない。渋谷は市長が来ないでほしいと嘆願していたが池袋はOKなんだな。とはいえ家でゆっくりしていることになるだろうけど。東口にあるダイソーとキャンドゥは小さくて使い物にならなかった。ま、そんなことはどうでもいいか。
今度は、サンシャイン60の展望台や水族館や展示物をメインに訪れてもいいかもしれないと思った。ショッピングモールをひたすら徘徊していた。ばくだん焼本舗が興味深いが、池袋意外にあるんだろうか?はじめて見たような、どっかで見たような。意外にも人気な様子。ゲームセンターで見かけたばくだん焼本舗コラボのメイド・イン・アビス「烈日の黄金郷」のプラキーホルダーが欲しかったがアームの力が貧弱すぎて採れる気がしなかった。表のばくだん焼本舗は、コスプレイヤーはじめ若い人だらけ。並ぶ気が起きなかった。おっさんの食べ物じゃないのか。いずれにしても具材の量にもよるが原価がわりと安そうだし儲かりそうな商売だな。
あまり池袋を知らないからだろうけど、秋葉原や上野よりある種ちがう雑多な感じがして、大衆に紛れて思いふけるには池袋はとてもいい場所かもしれない。
今回は自由学園明日館を省いた。小石川植物園から護国寺に歩くコースもあるらしいので、次はもう少し時間を見つけて歩いてみようと思う。今回はざっくり外側から池袋の裡へ入る感じに、色々なものが見れたのがよかった。
夜は西口の和み家という店で知人に会って焼き鳥を食べた。東松山に家を買ったそうだ。東村山の聞き間違えじゃないとしたら一体どこだろう?となった。川越のさらに北か。遠いな(遠い目)コロナや生活の変化でお酒を飲む機会が減ったが、あらためて「酒は合わない」(とくに安い日本酒はダメ)と感じた。せいぜいビール1杯と普通の食事で十分だなと思った。翌日月曜日具合が悪かった。
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