映画『プラットフォーム』を見た感想。伝言に運び手は要らない。

徒然草2.0

ネタバレあり。

直感的に「私が好きそうな映画」という理由で見てみた。人工的に作られた建築物に、よく分かぬままに登場人物たちが閉じ込められている系の話は、だいたい好き。

映画『キューブ』とかも内容はほとんど覚えていないが、面白かった。

ちなみに『プラットフォーム』も結論から言ってしまえば”思った通り”で、大変おもしろかった。こういう作品はアフォリズムって言えばいいのでしょうか。考えさせる系でしたが、別に考えなくても見ていられます。どっちかというとこの映画も漫然と眺めていれば話が進みます。変に映画くさくないというか、演技が自然でよくできているスペイン人がつくった映画です。英語だとなんとなく英単語で意味が分かりますが、簡単なやり取りでも聞き取れないから逆に味わい深い。

映画『プラットフォーム』は、ある種の監獄なのか精神病棟のようなところで…上からごちそうが降りてくる。垂直型の監獄?。各階層には2ずつ成人がいて、其々が1人分だけ食べれば食料がみんなに行き渡るが、何百回層もあるが50階層ぐらいの住人しか食べ物にありつけない。下層の連中がメシを食えないのは、管理者がそうしているわけではなく、あくまでプラットフォームへの参加者の行動が決めているのだ。だが、果たしてそうなのだろうか。

人間は愚かである。人間の本質はエゴイストである。上の階層にいる者はたくさん食べすぎる。下の階層にいるものは食べるものがなく殺し合う。まるで現代社会の縮図のようだ(というのがこの映画を解釈にするにあたっての大枠らしい)。

先進国(日本?)に生まれて、仕事を選ばなければ、とりあえず食うだけなら困らない気がするが、考えすぎた挙げ句に私(達)は死にたくなったりする。生きているというのは極めて窮屈で不安と恐怖もっと言えば無意味に感じることすらある。

この『プラットフォーム』にも人生と同様によろしくいろんな意見があるようだが…人類、最後は子どもを上に押し上げるより他にないのだ…これが、エンディングのメッセージなんじゃないか?と、私は解釈した。

つーわけで、考えすぎないで今夜は寝てしまおう。それがいい。運び手である私にできることは少ない。伝言(子ども)さえ管理者に届けられれば、もうこのプラットフォームでやれることは、それで十分なのだと思うことにしている。エンディングがはっきりとしない感じだが深く考えすぎる必要はない。私達の世界もどこのプラットフォームもただルールと例外があるだけだから。

徒然草2.0
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