鋼の錬金術師を読み進めている。
この漫画が面白い理由というか漫画の構成は、私たちが世界の背後には残酷な真実があるはずだ。といったようなある種の陰謀論めいたもの(事実かどうかわからないこと)が、少しずつ明らかになっていく信念に沿って展開されているからでは?とふと思った。
真実に覆いかぶさってそれを見えなくしているヴェールをめくっていく、私たちになぜそうしていると喜びを覚えるシステムとして組み込まれているのか?は知らないが、それ自体が面白さの源泉になっていて、次を読まずにはいられない理由になる。
そのシステムは悪い言い方をすれば、謎が残ったままで気持ち悪くなり放置できなくなる、というものでもある。
永遠の命、不老不死、議会民主制でありながら軍事独裁国家の陰謀を一部を知りつつ、人質を盾にさ人柱にされている鋼の錬金術師の主人公たち=真実を知りたいを願っている人々=私たち読者そのもの。単純にあたらしいキャラクタが登場したり、既存のキャラクタの過去や未来やストーリーに空白(未知な部分)が残っているというだけでも、心にもやもやしたものが残る。そのもやもやを解消したいという動機に基づいて読み進める。
ただ私たちは、見えない”なにか”の引力に、ひっぱられているだけなんだなぁ。
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