経団連の十倉雅和「なぜ岸田内閣の支持率が上向かないのか不思議」と言っていたそうだ。
「なぜ岸田内閣の支持率が上向かないのか不思議」 経団連・十倉雅和会長は政策を評価
国民生活になんらプラスがないので当然だ。経済政策も大企業のためのもので大半の中小企業にいる者には無関係ではないはずですが少なからず所得増には繋がらない。仮に繋がっても社会保険料の方でもっていかれる方が多く庶民の生活には好影響が届かない。という視点がそもそも経団連や政治家というか経済学者の視点にはないのだろう。経済学の本を読んでいるとそのへんがよくわかる。考えてみれば当たり前なのだが、私達国民はありもしない言葉を彼らに期待していたりする。
山本七平が経済学者を囲む会で以下のような質問をしたことがあるそうだ
「日本は、企業数の九五パーセント以上が中小企業、全従業員の八十五パーセントが中小企業の従業員と聞いております。したがいまして、今のようなお話の対象が日本にあると仮定しましても、それは日本の企業の五パーセントと、それに従事する十五パーセントの従業員にのみ関係のあることであって、他のものにとっては無関係のように思われます。日本の経済を論じられる場合、その全体の九五%と八五パーセントを無視して、はたして意味があるでしょうか?」に対する答えが「その質問に答える用意は何もない」というものだった。『山本七平の思想』東谷暁
山本七平や経済学者の間で何が語られていたのか不明だし中小企業の定義も曖昧な気がするがざっとネットで調べてみると現在の日本の企業は358万社。そのうち中小企業は99.7%で、ほとんどが中小企業の社員ということになる。
中小企業はほぼ大企業の下請け。ということは国民の大半は中小企業で働いて彼らの視界には入っていない。失業率は下がり好景気の実感はあっても、国民に必要なのはフリーキャッシュが増えること。ようは仕事があることは当然で仕事をする目的=稼げることがアンマッチになっている。少なくとも私はそう。というかもとより労働は労働する側が労働形態に合わせることであり、労働させる側が労働者の環境を提供するものでもない。このあたりについては私も倒錯した考え若い頃に持っていたが(汗)。
日本の経済全体を見てやることやっていて株価が上がるのであれば、庶民は所得を上げる投資の他に経済即ち日本株式ならびに世界株式に投資をするのが合理的な選択になる。資産三分法によれば不動産や金などの別資産も持ったほうがあんぜんかもしれないが、それはリバランスの問題なので立ち入らない(株の中には不動産のアセットも含まれるし株のみでいいのでは?)。ニュースを流し見しながら日経平均に跳ね返った数値を見て今のところ判断は間違っていないという実感はあれど、やっぱり虚しい感じがするのは一体なんでなんだろう。
私達は政治家や財界や経済学者の言説を見ないわけには行かないが間接的に関係しても直接は関係がないので、目に触れなくてもいいのではないか?そんなことよりも数日間の生活の糧を用意したら本でも読んで静かに暮らしていれば良い。みたいなことを言っているのは私が知るところによると、藤原正彦と成田悠輔である。もしかしたら堀江貴文やひろゆきも似たようなことを言っているかもしれない。また今度その話にふれようと思う。
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