『あなたはあなたが使っている言葉できている』ゲイリー・ジョン・ビショップ著。
まあ、タイトルだけ見てどっかで見たことある内容だろうとは思ったのですが、言葉が自分の現実を作っているから、それを変えていこうという自己啓発でよくある例のアレ、なんだけど哲学的に解説しているということで手にとってみた。
人は言葉ででてきている?
人は1日5万の考えが生まれる。人の一番の話し相手は自分自身だから、まずその言葉を変えていこうというアプローチをとる。
ヴィトゲンシュタイン「文法には思考と現実の調和が見られる」と言った。これを私流に言い換えれば日本語を話す日本人だから息苦しいので、英語を使えばいい。と思ったが、日本語を捨て去り英語に染まるほど自分の頭は柔軟ではなかったようで、英語がぜんぜんできません。
この本のアイデアはアルバート・エリス「人間の感情の大部分が思考から生み出されているのなら、感情をコントロールするには思考をコントロールすればいい。もっと言うなら、心の中で思い描く文章、つまり自分との会話に使う言葉を変えればいい。そもそも感情はそこから生まれているのだから。」まあ、わりと事実だとは思いますけど、単純すぎませんか。嫌な気持ちを無くす訓練はすべきとは思いますけど、アメリカ版の釈迦みたいな、よくあるやつ。これで自分の世界が変わるんなら、もっと世界はよくなっているはずですけど。あ、こういう言葉がよくないのか(苦笑)
マルクス・アウレリウス「大切なのは、つらいときに”なんて不幸なのだ”と思うのではなく、”がんばる機会が得られて運がいい”と思うことだ」そうです。うーん、ポジティブシンキングですね。また彼は「痛いと思う気持ちを否定すれば、痛み自体もなくなる」ハンマーで手をぶっ叩いても痛くないって言うなら、私の目の前に手を出してほしいですね。
セルフトークをアサーティブ(主張型)にする
自分は◯◯だ。◯◯を歓迎する。受け入れる。主張する。という現在形の言葉を使用する。逆に、◯◯するつもりだ。〇〇が目標だ。◯◯をすべきだ。◯◯したい。という言葉は使わない。
現在にフォーカスしないと、やる気は続かないからとのこと。似ているようで違うんですね。
ということでこの本の本質って言ってしまえばそれだけ。
現在進行系の自己主張的な言葉を発していくことを心がけて思考を正しい方向へトレーニングし続けることが人生において大切だという話が延々と語られる。
ニッコロ・マキャベリ「大きな意志のあるところに、大きな困難はない」
エピクテトス「賢い人間とは、手に入らなかったものを嘆くのではなく、手にしたものを慈しむ人を言う」
さて。この本の著者は『Do the Work』『Stop Doing That Sh*t』『Negative Self-Talk & How to Change It.』などの類似本をいくつも出している。
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