ネタバレあり。
というか最後のオチが全然よく分からなかった。下北沢という街が分からないから?そんなことないような。総合すると、つまりは鳩なのか。
「意志が弱いというより意志が無い」そんな男の一人称小説で自分の母と娘のやりとりが続く。
不倫に腹を立てた妻が家出した。松任谷由実「ルージュの伝言」の男視点版みたいな感じ。あれはダーリンの母に息子を叱って貰う…だから違うか。
男視点ならば、自分の立場と置き換えて読めるかも?と思ったがやっぱり江國香織はまったくもって自分には合わないらしい。
まあ概ね男の意志なんていうものは、男女の間でたいして役に立たないというか無用なものだというふうには思うわけだけど。まったくの意志がなければ恋愛にも体の関係にもふつーは発展しないよな。そんなこと言ったら性にまつわる男女なんていうのが成立しなくなっちゃうけどさ。
暫時まわりの人が一体どういう人物なのか明らかになっているっていう小説的な手法をなんていうのか?知らんけれど、これが個人的にはまどろっこしい。さっさと冒頭で説明してくれればいいのにといつも思う。
この主人公のように、意志がない男と言われるような男に思い当たる人がいるんだけど…たしかにあっちいったりこっちいったりになりがちで周りから見ていると「何がしたいの?」って感じになる。
このだんなの妻の気持ちもわかるんだけどさ―。みたいな感じでなんか適当な人を小説舞台のキャストに当てはめ、妄想遊びをすればいいんだろうか?モーリスとジュンペイどっちにしようか真剣に悩めばいいのか。
…とりあえず、どう楽しめばいいのか?が、よく分からない話だった。江國香織の話は、みんなそんな感じなのだろうか。何度も読み直して面白さを発見する感じ?
解説を頼む。
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