わたしたちにとって警察は便利である。
善良な市民を自覚する人からすれば、何かあったらとりあえず助けてくれる存在である警察。
まあ、よくよく考えると警察は”警察官”という人材を無償で一定時間お貸しいただける市民にとって便利で行き届いた行政サービスだと思う。警察によくお世話になっている人(?)からすれば、チップをお支払いしてもいいのではないだろうか?とさえ思える。
…少しくらいチップを支払ったってバチは当たらないと思うのだが、詳しくは知らないが法律で禁じられている…彼らはまずチップを受け取らない(一度、チップを渡そうとしたら断られたことがある)どっかの国の警官ならば、チップ次第で対応が代わるらしいから、少なくとも日本の警察はチップを受け取らず使える。国民としては、これは大いに活用すべきだと思う。
…ところが、無料であることがいけないのではないだろうか?警察官の派遣サービス(?)を脅しでガンガン使う国民が増えているように思う。いくら無料だからって気軽に呼ぶものではないのではないだろうか?(さっきは、個人が費用を負担しないから活用しろとは言ったが、無駄にリソースを使うことを是とするわけじゃあないと言いたい)
警察官を呼ぶ行為は、治安維持をその仕事にしているから、なんらかのいざこざがあればすぐに呼んだって構わないわけだ。不審者がいたら関わらず、さっさと警察を呼んだほうが良い。むしろ、とっ捕まえてやろうと武装して自警行動をすると逆に警察に御用になるので慎まないといけない。とにもかくにも、夜中に家の外でうるさいやつがいたら呼んでいい。(そんなことで呼んでいいの?と聞いたら「呼んでいい」とのこと。聞くまでもないことかもしれませんが汗)自警して犯人に傷つけられたり逆に傷つけすぎる恐れがある。ゆえに、警察じゃない私達が事件に対処するには様々なリスクが有る。だから、警察のほうも警察に相談することを奨励している。
しかし、例えば、酔っぱらいの喧嘩ごときで接触がまったくないのにも関わらず「警察を呼ぶぞ!」と叫ぶ人がいる。ああ、これは面倒くさい…すぐに警察を呼ぶ人だ。警察を呼ぶ前にその場で話し合えば済む問題なのに、警察を呼べば脅しになると思うのか、解決がスムースに行くと思っているのか、彼ら「すぐに警察を呼ぶ人」は、文字通りにすぐに警察を呼びたくなる。もはや条件反射。
…なんというか、警察を呼ぶ前に、話し合うという選択肢を持たない人が増えている。話し合って埒が明かないから呼ぶのでもなく、暴力を振るわれるのが怖いから呼ぶのでもない。ただ手段としての「警察召喚」を用いている気がするのだ。民事事件となるにせよ警察を呼ぶという既成事実をつくったほうがいいシーンはあるのかもしれないが…そこで「警察を呼ぶぞー!」って連呼するところか?と思うことがしばしばある。まあ、言われたほうは否定する理由もないし、腕っぷしで解決する気がなければ大抵は「どうぞ、どうぞ、呼んでください」なわけですが…。
まあ、警察は便利だし、警察がいないと不安な気持ちもあるが、本当に警察に頼る前に「話し合い」という手段で解決できないのだろうか?…よく考えて欲しいと思う。
警察を呼ぶという行いは、一種の代理暴力の要請で、攻撃のモーションに入っていることを相手に伝えるようなものでもある。話し合う態度ではない。基本的には話し合いをもって問題をすべきを前提とする姿勢が大切なのでは。アメリカとかだと連絡先を交換しあってあとはお互いの弁護士が話し合うという法的代理戦争に発展するのかもしれないけれど、その前に話し合ってまとめるのがいいのではないか(余談だが…これが日本人云々という民族論で語るのはおかしい)。
警察を呼ぶ人に一言、上記のようなことを言いたい。
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