仕事において重要なことは「どのようにやるか?」よりも「なにをやり、なにをやらないか」であると最近よく思う。
…とはいえ、それはある程度は仕事ができるようになった人が考えることであり、最初は「どのようにやるか」も大事だと思う。
なぜ最初にそんなことを思ったかというと『エンジニアが知っておきたい思考の整理術』という本を読んだからなのだが、この本は非常に丁寧に書かれていたから。
だから、いうなれば新社会人向けの本だ。
これをみたら仕事が丁寧で資料作りなんかは上手くはなりそうだ。
だけど、無駄を排除して仕事が速い人にはなれない気がした。
組織の底上げするマネージャーの立場の人や新人教育を担わされた立場の人が知識を伝える時には役立つかもしれない。
ただ、無駄な新概念が多い気もして記憶のリソースを消費せずにもう少し感覚的に理解したいかなと思ってしまった。
GPSを意識する
GPSとはG…グループ、P…パラレル、S…シリーズを纏めた言葉らしい。情報を書き並べる時などに心がける構造のことだが。
光の三原色は、赤、青、緑とまとめるのがグループ化。
それぞれの色の波長と特色を書き並べるのがパラレル化。
虹色を赤から紫に至る色を順番に並べるのがシリーズ化。
…なんだけど、考えてみれば当たり前では。
そういえば明治維新についての記述で「薩摩藩士はイギリスから購入したアームストロング砲の圧倒的な武力で幕府軍を倒した」ってよく書いているけど、実際にどれぐらい強かったのか不明であるが…
- 日本の大砲
- 射程:1km
- 弾:ただの鉄球
- アームストロング砲
- 射程:4km
- 弾:炸裂弾
…と書いてあったら明らかにアームストロング砲が強いって分かるよな。。。
カテゴリー(項目名)とサマリー(要点)
文章におけるカテゴリーは省略されやすい。
なんのカテゴリーのなんのサマリーかを意識して表現すること。
無知の状態で専門的な文章を読むと、主語はあれどそれが何を指し示しているのか不明で、そもそも何が言いたいのかわかりにくかったりして困る。カテゴリーとサマリーを明確にすること。
ロジカルシンキングは誤りを早く見つけるためのツール
論理的であれば正しい行いができていると言えるとか正しい結果に至るという人がいるが、現実問題としてそんなに上手くいかない。そもそもロジカルであること=ロジカルシンキングは、正しい回答に至るための手法ではなくて、明らかな間違いに早く気がついて対処するために行うもの。
…であるらしいということを知った。まあ、言われてみればそうなんだけど、「なんで論理的に考えないといけないの?」というロジカルに考えることのスタートラインで躓いている人になんてアドバイスすればいいのか?迷うことがあったが、上のように表現すれば良かったんだ。
マーケティングなんてやっても無駄だと思うことがあるが、これはマーケティングを練りに練った計画でも上手くいかないということが要因だが…そもそも絶対にうまくいくという確約を得たいがためにマーケティングの企画なり戦略を練っているというよりは、計画を少しでも上手くやるための誤りを浮き彫りにするためだと考えれば筋道が通る。(この手の話はどんな分野においても、よくある話かもしれない)
その他の手法
MECE、IAEJ、FABE PREP、などの情報の構造化や整理術の具体例にふれている。
感想
ざっくり情報の整理方法について学ぶことができてよかった。
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