ぽぷら社のと講談社青い鳥文庫の子供用のを借りてきて読んだ。
原題は「2年間の休暇」と言うらしいが、初訳者・森田思軒の「15少年」という名称が日本では独り歩きしてしまったらしい。作者のジュール・ヴェルヌはSFというジャンルを確立させたヒトらしく「SFの父」と呼ばれているらしい。海底二万里の映画みたことあるくらいだが…たくさんの作品を残しているんだな。ノーチラス号のネモ船長?なんかの映画ではネモ大佐と呼ばれていたような。ネモ船長みたいになりたい(ぇ)。ネモ船長はカッコいいですよね。孤独な研究者・軍人で男のロマンが詰まっています…ディズ―ニーランドの海底二万里のナレーションでどれだけのヒトがネモ船長と聞いてワクテカしているのか気になるくらいです。ほとんどの人がなんにも思っていないんじゃないかな…。
ヴェルヌはたくさんの作品を残しているが、この「2年間の休暇」は唯一こども向けに書かれたものだそうだ。
なぜいまさら子供向けの本を読んでみようとしたのかというと…小学生の時、ある友人にダニエル・フォーの「ロビンソン・クルーソー」が好きだと言ったら、「15少年漂流記は?」「トム・ソーヤーの冒険は?」と返されて「知らんなー」という具合になったのを大人になって思い出したから…当時も読もうしたけど内容が頭に入ってこなかったんだっけ、だから、改めて読み直してみた次第。2冊のコンパクト版を読んで面白いと思ったら全文完訳を借りてこようと思ったが、まあいいかなという感想に落ち着いた。
なんというか…雑なことを言えば「15少年漂流記」は「トム・ソーヤー」もそうだけど「ロビンソン・クルーソー」のインスパイア系。15少年漂流記に至っては、ロビンソン・クルーソーが好きな少年も出てくるし、スラウギ号が無人島に流れ着く様、ポコという黒人みならい水夫がでて来ているところ、ウミガメの卵を食べるところとか、侵略者(漂流者)と戦わないといけないところとか。色んなところが似ている。
リーダー格のフランス人のブリアン、年長のアメリカン人のゴードン、ブリアンが嫌いの見栄っ張りでドニファンが4人くらいのグループをつくって、仲間割れが起ってわちゃわちゃやるのがロビンソン・クルーソーやトム・ソーヤーにはない特徴だと思う。
人が死ぬ話が出てくるという話を事前に聞いていた…たしかに15少年が漂流した無人島に難破船から漂着してきた悪党と水夫の抗争で水夫が1人亡くなってしまったが、15少年は結果として生き残ったので基本的にはパッピーエンド。いろいろ失敗もあるけど、基本的に上手くいくことが多くて、なんというかまあ少年向けの話だからな…という感想で終わったのだった。
やっぱり孤独にひとり無人島で暮らす「ロビンソン・クルーソー」とは違って大所帯だからなんか違うな―という気がしてしまう。
コメント