超国家主義とグレートリセットという2つのキーワードが、一体どのように結びつくのだろうか?
読者はよく分からないまま、この本を読みすすめる…。
大航海時代。
ポルトガル人のバスコ・ダ・ガマが、インド航路を見つけ出すにあたり海賊行為を働き、キリスト教の宣教師の一部が、武力で制圧する思惑や奴隷商に携わっていたことについて、詳しく解説される。
イエズス会そのものが奴隷商も肯定していたわけではなく、推進する者もいれば否定的もしくは黙認している者もいて、かなり複雑だなと思った。
そして、2021年のダボス会議で権力をもったお金持ち(お金持ちだから権力を持つに至ったというべきかもしれない)による、支配者による考え「グレートリセット」と大航海時代の論理は同じではないか?と示唆する。
それに抗するための思想を、私達はもつべきではないか?と問う、そんな内容の本だった。
私も以前からそんなことを考えていたところだった。
日本人はユダヤ教徒のように末代まで続く自分たちの思想をしっかり持っていないとグローバリストの世界戦略の思想にただ従わされることになる。
トルデシャリス条約というものによって、アメリカはスペイン人のもの、アジアはポルトガル人のもの、とされた。
これを根拠にヨーロッパ人の世界的な植民地政策というか略奪にも等しい行為が行われた。そういえば高校の世界史でそんな話を聞いたことがあるが、すっかり忘れていた。
ルター派ではないプロテスタントはほとんどカルヴァン派というのは知らなかった。色々なキリスト教徒の人と関わって「違い」がわかっていなかったが、分かってすっきりした。そういえばルター派の人に商売の話をしたら嫌な顔をされたことがある。
そういえば私の考えは、カルヴァン派のそれに似ている。お金を再投資して離職して一方では仕事に精を出す。そんな勤勉ではないしお金もないから資本主義を支える商人を気取るほどではないが。結果的にそうして人よりも少しでもいい生活をする夢を見てみる。
また、アメリカの会社に所属するインド人が作ったシステムを中国人と手を組んで導入する。IT業界では末端の仕事をしていたってこんな感じだ。言語の壁さえこえることができれば、国家はほとんど意識しなくなっていく。
…だが、それでいいのだろうかと立ち止まって考えさせられる。
よくよく考えてみれば、もっと世界は恐ろしいものだ。
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