映画|『CUBE 一度入ったら、最後』を見た感想。邦画テイストだけど、ちゃんと面白かった。

徒然草2.0

ネタバレあり。

元祖『CUBE』は面白かった記憶があるのだが、日本版はあまり評価が高くない。Amazonプライムでは星1レビューだ。まあ元祖『CUBE』が星3なので、見る人を選ぶのでしょう。

正直「そのままリメイクすれば、そこそこ面白くなるだろう」と思えるタイプの作品なのに、なぜここまで低評価なのか?気になって最後まで観てみた。

結論から言うと、細かい部分は気になるものの、ちゃんと「CUBE」だったと思う。

ただし脚本は邦画っぽくて、若者の生きづらさや狂気、怒り、トラウマ、自己犠牲、そして再生…そういうテーマを全部詰め込んである。「まあ日本映画を日本のスタッフが撮ればこうなるよね」という仕上がりだ(誰が脚本を書いたのかは知らないけど、Wikiで調べると感動系の映画脚本書いている人だから、こういうテイストになるわけだ)。

オリジナルの『CUBE』が「不条理」「無意味さ」を強調していたのに対し、日本版は「CUBEはそれぞれの人にとって意味がある」みたいな方向性に感じた。ここはだいぶ印象が違う。個人的には重要な違いだが、日本映画として爽やかな終わり方にまとめたのは悪くないとも思った。元映画も一応はハッピーエンドだった気がする。

ネットの感想を見ると「よく分からない」という声が多かった。だがそういう人はたぶん、元の『CUBE』を観てないのだろう。むしろオリジナルのほうが、ずっと分かりにくいだろ。。

キャラクターに関しては、日本版は最初キャラが薄い印象だった。特に井出さんは過去が語られず、可哀想だった。とはいえ展開はキャラの役割に沿って分かりやすく整理されていて、そこはまとまっていたと思う。

会社役員の安藤は序盤から死亡フラグが立ってて、オチさん?(岡田将生=ココリコ田中っぽいやつ)が序盤から危険人物なのもすぐ分かる。こういう「わざとらしいキャラ付け」はお約束なのだろうが、もう少し自然でも良かったのでは?と思った。とはいえ、お約束は安心感もある。

一方で、何の特徴もない女性キャラがエージェント枠だったのは、さすがに分かりやすすぎて拍子抜け。あえて分かりやすくしたのかもしれないが、元作の「不可解さ」を求める人には物足りない。

さらに数字の謎解きも映画を観る側にはほぼ理解できず、謎解き要素はゼロ。どんでん返しを期待していた人は、肩透かしを食らったと思う。総じて、人物描写はライトな感じ。

…まとめると、、自分としては結構楽しめたが、人におすすめできる映画かと言われると微妙。

「日本映画として再解釈したCUBE」を観たい人には悪くないが、謎解きや不条理感を期待する人には合わないかもしれない。

徒然草2.0
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