映画|『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』ジョージ・A・ロメロ…ゾンビ映画のすべてはここからはじまった。

徒然草2.0

2025/09/21。下書きに入れていた、ナイト・オブ・ザ・リビングデッドの感想文。あれ?以前見たはずなのに、ないなー?と思っていたら下書きにいれていた。そんな投稿ばかりだが。もったいない?ので投稿しておく。下で言及している、死霊のはらわたが見たいのだが有料なんですよね。シリーズ全て一気見をしようとするとお金がかかるというのは、シリーズ全てみたい人のニーズを分かったうえでそうしているのだと思うが、そのニーズを満たせないというのは痛い。まあそこにおかねを掛けない人なので基本的に諦めるんだけど、好きなものを好きなタイミングで見れないというのも、人生無駄にしている気がしないでもない。

2024/06/06。風邪は夜明け過ぎに黄色い鼻水へ変わるだろう。多めに睡眠をとりなんとか起きている。

映画「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」を見た

ネタバレあり。

ジョージ・A・ロメロの『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』を改めて観た。ゾンビ映画の原点。内容をすっかり忘れていたけれど、やっぱりすごい。個人的には『死霊のえじき』が一番好きで「これを超えるゾンビ映画はない!」と勝手に思っているが、第一弾にしてすでに完成されている作品だと感じた。

ゾンビが臓腑を食べているシーンも、白黒だから迫力がなく、昔は「腸がゴムっぽいな…」なんて子どもの時にリアルっぽくないと苦笑しながら観ていた。でも「ゾンビ映画の原点」と思って観ると、そこにいろんな発見がある。

「走るゾンビ」が初めて出たのは『ドーン・オブ・ザ・デッド』だと言う人がいるが、実は最初の墓場シーンでバーバラを襲うゾンビはけっこう動きが速い。走ってるといってもいいレベル。

兄を殺されて精神的に崩れていくバーバラ。最後にはゾンビになった兄と再会し、そのままゾンビの群れに飲み込まれてしまう。子どもがゾンビ化して母親を襲うシーンもあり、「身内がゾンビになる絶望感」もこの時点ですでに描かれている。

家の中でのクーパーと黒人のベン(原文の「ボブ」はおそらくベンですね)が対立。地下に潜むか、家の中で戦うかで口論になり、最終的に仲間割れ。ベンはクーパーを射殺する。脱出のためにトラックにガソリンを入れようとしたカップルは裏目に出て爆死。

つまり「ゾンビに殺される前に、人間同士で潰し合う」姿を描いている。バリケードからゾンビの手が伸びる、あの定番演出もここから。ラストでは警官隊(ハンター部隊?)が登場するが、ベンはゾンビと誤認されて射殺されてしまう。観客的には「最後は誰か助かるはず」と思うのに、まさかの全滅。容赦なさすぎて逆に感慨深い。

ゾンビがはびこった時点で、誰かを撃ち殺しても「ゾンビを倒した」扱いになる。つまり法治国家が崩壊し、暴力が支配する世界になる。このテーマもすでにここで提示されている。

現代のシリーズ化されたホラーのように安っぽい引き伸ばしはない。必要な要素だけがギュッと詰め込まれていて、むしろそこが新鮮。

「走るゾンビかどうか」なんて枝葉の問題。エッセンスはすでに全部ここにある。最初のゾンビは肉を食わないが、「死者が蘇る」という設定から始まり、のちに「人肉を食う」要素が加わることで、段階的に脅威が強まっていく。

単なるビックリ系ホラーではなく、徹底した絶望の状況に人間模様を組み合わせ、そこにゾンビを置いただけで強烈なドラマを生み出している。今も濃厚な”体験”を与えてくれる画期的な映画だという余韻が残る。

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