ネタバレあり。
サムネイルの時から気になっていた映画「FALL」を見た。
フリークライミング中に夫を亡くしたベッキーが、友達のハンターに誘われて老朽化したテレビ塔（地上６００ｍ）に登るというお話。
高所恐怖を主に楽しむための映画だと思う。映画を見ているだけで手に汗が出て高所のスリルを味わうことができる。そういう点では楽しいが、映画の出来という意味だと色々とつっこみどころが多い。個人的にはふつうに面白いけど、人には進められない映画。高所系の映画ってあまり見ないのだけど、基本的にスリルがあって面白いと思うので、先駆けて見てみた次第で今後も高所系を見てみようと思っている。
ちなみにFALLのストーリですが、まず客観的に見たら取り壊されるテレビ塔へ不法侵入して、上りはしごが壊れて降りられなくなり救出を待っているだけ。ハンターは死亡し。ただの迷惑系DQNの悲劇でしかない。ベッキーはハンターの死体を使って、携帯電話を落として父親と再開できたという意味で、無理やり主人公視点で女の友情を描いたハッピーエンドに仕立てているが、これってどうなの？と思ってしまう。
フリークライミングをする人の人生感にあまり共感できていない私がいるのかも…人生がはかないからこそ人生を大切に生きるのはもちろんなんだけどさ。
あと、他にいろんな手段で降りる方法あったよね？と見ている人だれもが思ったのでは？
８０ｃｍほどののタワー円柱の６０ｍほど区間を降りることができればいいので、壊れたハシゴでギリギリまで降りてロープを二重の輪にして円柱の円周にまとわりつかせれば、クライミングで鍛えている人なら体を十分に支えられるのでは？そのまま全身が擦り傷だらけになるかもしれないが、ロープを少しずつ緩めながら下へ降りれるのでは。足にロープつけて２点固定する方法もあります。ロープワークで垂直な木を登る方法を知っていれば自力で下へ降りれたのではないか。
ハンターがタワーの円柱のアンテナ付近までに降りるときにタワーの支柱にロープを固定したがために距離が足りなくなったが…強度を確かめたうえで壊れたハシゴにカラビナをつければ安全にアンテナ付近まで降りれたよね。で、アンテナにハンターが到着したら上にいたベッキーがロープを外してハンターに渡せばさらに下へ降りれる。まあ、これは失敗する可能性もあり詰む可能性もあるがリュックをとるという目的だけはわりと安全に達成できたはず。
あとは、２人とも髪の毛を使って紐をつくり、スマホを圏内に落とす方法もあるのでは。それはさすがに無理あるか。
ハンターは編集系のYoutuberだそうだが、リアルタイム投稿をしていた気がするので、誰かが通報して助けは来なかったのだろうか。
ベッキーは自分の足の傷を使ってハゲワシを呼び寄せて捕まえてその肉を「適者生存だー！」といいながら力を振り絞るために喰らってましたが…ハゲワシは地上へ降りるでしょ？この鳥にスマホをくくりつけておけば地上に降りた時に発信されるようにできるのでは。
夜間に点灯するテレビ塔の電球を取り外しておいたら、夜中に電気がついていないことを街の人が気づくよね。そうしておいて発光弾を撃てばよかったのでは？ソケット内でショートさせれば、電気が止まるので、電気会社の人に気づいてもらえるかもしれない。
ドローン飛ばしてSOSの手紙を出したが、車に激突してしまい読まれることはなかったが…最初にベッキーとハンターのスマホがあったので、どちらか一方のスマホをドローンにくくりつければよかったのでは。初手から選択を間違えているので、ただの判断ミスでハンターが死んだ気がしてならない。ハンターは陽キャを装っている人で、基本的にポジティブキャラだけど戦略選定が甘すぎ。それってフリークライミングやる人では結構致命的に向いていない性格なのでは。ネガティブに考え過ぎないということはサバイブする人のメンタリティとしては大切だけど、初手で計画を見誤る行き当たりばったりな短所とニアリーイコールになっているような…。結果的にはハンターの性格が災いして、命を落とした気がしてならなかった。
あと、余談ですが、ベッキーの父親役の俳優ジェフリー・ディーン・モーガンが好きです、ウォーキング・デッドのニーガンのイメージしかないが、濃いキャラすぎ。素敵。ニーガンの娘ならイヌワシくらいかっ喰らってファイトを沸かすのは納得できる（苦笑）。
ベッキーの夫ダンとハンターとの不倫が発覚して殺し合いでもするのかと思ったが、ただダンがクソ野郎になっただけでハンターとの女の友情は守られたようで、まあその点は、救われない最後にならなくてよかった。ハンターの命が救われなかったのが大変残念。
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