11月7日、晴れ。
追浜駅――正確には神奈川県の横須賀市と逗子市にまたがるエリアだと思うが、住宅地の中で気軽に登山が楽しめる鷹取山へ行ってきた。個人的なメモ。
30年ほど前にも登ったことがある。しかし当時の記憶といえば、「高級住宅街を延々と歩いて、かったるかった」くらいで、楽しかった思い出があまり浮かばない。とはいえ、きっと良い部分もあったはずだと思い、それを確かめに再訪した。
今回は横須賀市観光協会の「追浜鷹取山コース」を辿った。ただ、歩いてみた印象としては逆コースのほうがおすすめ。鷹取山展望台をフィニッシュに持ってくるべき。1日しっかり歩きたいなら、二子山まで足を伸ばすコースが良さげ。
追浜駅から向かう場合、追浜市街地をかなり歩く。自分が道を間違えたこともあり、首切観音を通り過ぎてしまった。高取エリアに入ると広々とした住宅が並ぶ高級住宅街で、切り立った崖や坂が多く、歩いているだけで体が鍛えられそうな土地。個人的には、住むのにも悪くないと思った。
ハイキングコースに入ると、しばらくは舗装された坂道が続き、展望台付近まではスニーカーや散歩靴で十分な道のり。石切場ではロッククライミングをしている人たちを横目に、磨崖仏へ寄り道してから展望台へ向かった。
展望台からの景色は良く、電線が多少気になるが、雪化粧した富士山がきれいに見える。横須賀の湾と町並みがキラキラしていて、海のほうには鳶が滑空。一部の紅葉も色づいていて、ささやかながら秋を感じられた。
ただ、「体を痛めつけたい」タイプの人にとっては、ここまでの道は「本当に登山道?」という気分になるかもしれない。本格的な登山道は神武寺方面で、鎖場もあり、短いながらもしっかり負荷がかかる。鎌倉山ハイキングコースや大山登山より若干しんどい箇所がある印象。注意は必要だが、老人や小学生が“登山気分”を味わうには良いルートだと思う。
神武寺付近はバウバウと何かが鳴く声が聞こえた。大きなリスっぽい生き物が尻尾を揺らして鳴いていた。オスがメスをおびき寄せる的な行為なのだろうか。いたるところでガサゴソと聞こえる。イノシシ注意の看板もある。
アップダウンで体を動かしたいなら、神武寺から鷹取山頂上までのピストンが良い。ただし道が狭く、団体とすれ違う際は譲り合いが多くなり、少し興が削がれるかもしれない。
東逗子駅経由で二子山を含めれば、1日コースにもできる。
次回もし行くなら、逗子駅を起点にして二子山遊歩道 → 二子山 → 東逗子駅 → 神武寺 → 鷹取山 → 追浜駅というルート、または神武寺駅へ戻るルートがいい。さらに歩きたい人は、鷹取山から逗子駅まで戻るロングランも可能。
この方面に足を伸ばしやすい人には、かなりおすすめできるエリアだと思う。
二子山に登ってなんなら横須賀の南側の方も歩こうと思ったが、無理はしないことにして半日も立たぬうちに家に帰った。久しぶりの登山を体に思い出させるいい機会だった。

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