新選組を「浪人風情のごろつき」と見る向きがあるのは、当時の社会背景を考えれば理解できる。もともと浪人の寄せ集めなのだから、そうした評価自体は不思議ではない。
しかし、彼らは曲がりなりにも幕府のために命をかけて戦った存在でもある。にもかかわらず、徳川家一族がその功績に対して礼を欠くような態度をとるのは、どうにも粋ではない。
徳川慶喜の子孫である人もう少し発言を気にして欲しい↓
…とりわけ徳川慶喜の姿勢には、その「礼を欠いた」印象が色濃く残る。
むしろ、西郷隆盛ら薩長側から切腹を命じられ、武士として最後の花を持たせるような結末のほうが、彼の生き様にふさわしかったのではないか──そんなことさえ考えてしまうわ。
さて、話は変わるが、今年の流行語大賞には高市早苗首相の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」が選ばれた。正直、すでに流行語というほどの鮮度はない気もするが、メディアが勝手に盛り上がるのはいつものこと。
高市首相が『進撃の巨人』に登場する車力の巨人に似ている、というネット上の言説も見かける。個人的にはそこまで似ているとは思わないが、並べてみれば「似てなくもない」が。
…その流れで話題になったのが、サウジアラビアの投資ファンドのイベントで「いいから黙って全部オレに投資しろ!!」と言ったという。
どこまで本気で受け取られたのかは分からない。
一方、最近は一部の金融関係者が「長期金利の上昇で、日本の財政が本格的に危ない」と警鐘を鳴らしており、投資を呼び込む前に財政の立て直しを求める声もある。
あと1度利上げすると日本の財政は赤字になるらしい。
高市ついでに言えば、高市首相の「存立危機事態」に関する発言についてあれこれ批判する人たちもいるが、私から見ると、その議論には重要な前提が2つ欠けている。
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日米同盟において、米国が攻撃を受ければ日本の集団的自衛権が発動するのは自民党歴代の首相の共通認識であること。
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中国国民党系ではない独立志向の台湾人たちの思いをどこまで尊重するのか、という視点。
リベラル寄りの人々の議論は、この2点を無視している。(気にしているのを見かけたことがない)そもそも、台湾人が日本人より危機だと感じていないという側面もある。なるようにしかならないと思っているらしい。それはともかくリベラルな人は「日本は日中間で国境線を引き直した時の約束を守って関わらないべきだ」という“ルールベース”の主張ばかりで、台湾人自身の民族的な団結や、平和裡に問題を決着させたいという切実な願いへの視点が欠落しているように思えるのだ。どこか、自分本位に見えてしまう。
私はリベラルを辞任していたが、もうリベラルじゃあないのかもしれない。
…とはいえ、みんなが好き勝手言っている状況そのものは、言いたくても言えない社会よりは健全なのかもしれない。
そう考えれば、世の中は以前より少しは良くなっていると言えるのかも。


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