インフラファンドは株式市場の下落に強いことがコロナで証明されましたがFIT制度と減価償却の終了によって利益が4分の1になるという爆弾を抱えていることからも、投資家に不安視されているようです。
…しかしながら、このダメージは軽微とは言わないまでも、かなり限定的なものだと思います。下げ要因であることは認めますが、逆に国が永続的にクリーンエネルギーに配慮する政策をするというのであればそれが上げ要因とある可能性もありえます。つまるところ将来のリスクは「どっこいどっこい」です。世界-国の制度次第でどちらにも転びます。新しいエネルギーの技術が発展すると古くなるかもしれませんが、それはどの技術にも言えることです。太陽光ファンドへの過剰投資をしすぎて投資法人の経済サイクルがうまくいかない懸念もありますが、今のところは可もなく不可もない投資対象だと思います。投資は下げ要因を見極めてリスクマネジメントを徹底することかもしれませんが、そんなことを言い出したら元本割れする金融資産なんて買えません。減衰率が強ければ次々に新しい発電所を建設していけば良いでしょう。それで少なくともマネーが生まれており、時間とともに無価値になるわけではありません。ただ、調べていて一番頭が痛いと思うのは…税務上の導管性と言ってREITと違って90%の分配をすれば、法人税が減税される仕組み(二重課税回避)が今は決められていないことにあります。ただ、世界的に環境保護をすすめる今日そこまでインフラファンドを無碍に扱うこともないのではないでしょうか。すくなくとも昔から虚業と言われていたITサービスを作る私からすると現物資産が残るだけ(と言っても禿山に産業廃棄物(環境汚染物質)がのっかっている状態となるのかもしれませんが)いくぶんマシな気がします。残骸も残らないITサービスの方がある意味でクリーンかもしれませんが、情報化社会においては情報空間の方がリアリティがあると思われていて、情報空間を飛び交うビットコインはマイニングという行為で現実世界で大量に電力を消費してCO2をばら撒いてマイクロソフトのビル・ゲイツに苦言を呈される世の中になっているんですから、未来って本当に分からないもの。太陽光発電のインフラファンドに話を戻すと…かなり楽観的な事を言えば、最低でも年2~3%以上の利益がトータルアベレージで生まれるように政府/経済産業省がコントロールするのでは?と言う気がしています。
いちごグリーンファンドなんかは2026年以降の利益予想が下がっておりそのまま失墜のか分かりませんが…どうなるのか楽しみです。
また、長期間運用された太陽光発電のフィールド(土地)とノウハウは、それだけの年数の太陽光発電投資に成功したことの裏付けになり信用力を生み出します。それが太陽光なり他の発電設備運用を行う時の実績になるのでしょう。運用コストも時間とともに極限まで下がります。まだまだ企業努力によって下げられるでしょう。
…あと、太陽光発電施設の法定年数が17年であることを気にする人がいますが、これは割とどうでもいい気がします。鉄筋コンクリートの建物の法定年数は37年ですが、これを気にしてREITを買い渋る人はいますでしょうか。いないと思います。REITの法定年数を比較して助成金有りきの太陽光と比べるのはまったく適当ではない気もします。太陽光発電で言えば耐用年数の向上施策やオペレーションをAI・ロボティクス・ドローン利用による低コスト化も期待ができます。結局のところ良く分からないものだからこそ、怖がられているだけなのではないでしょうか。もちろん、良く分からないもののリスクは誰にも分かりません。なるようにしかなりません。でもそれは、どの投資対象にも言えることです。
広く分散するという意味でのインフラファンドという選択肢は所有してそれに注視する人の思考の幅を広げるという意味では全然わるくない。むしろ希望の方が大きいです。
※中期的に価値が減るが長期的にどうなるのか誰にも分からないので悲観的になりすぎる必要はない。ただし、ババ抜きゲームになる可能性に留意をしつつ技術変化への期待と会計面から監視をし続けないといけない。
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