ネタバレあり。
最後まで読み終わった結論を最初に言えば……まあ、一応の決着がついて「スッキリ」って感じでいいのかな?(疑問符)
進撃の巨人の後半戦を読んでいる間は…、いろんな人の思いが錯綜していて、途中から「誰のための物語なのか」が分からなくなってくる。ストーリー自体が理解できないわけではなく、「どういう気持ちで読んでいればいいのか」が分からなくなる。まあでも完全に置いてけぼりになるわけではなくて、後で解ることもあり振り返りも多々あるので、読みすすめていれば説明くさいところも適宜あるのでとくに読み返す必要はない…という意味では漫画はうまいのかもしれない。
登場人物の心理描写が複雑で、「なんでこの人、ここでこの選択をしたの?」みたいなところはままある気はする。まあ、人間ってそもそも一つの思いだけで動いてるわけでもないし、そういうものなのかもしれないけれど。
前半と話は変わって後半は…マーレ人とエルディア人の確執と悲劇から、人類補完計画めいた展開にシフトしていく。そして、この漫画で最初から謎だった「ミカサがなぜエレンにあそこまで固執するのか」みたいな部分も、後半では相対化されていくというか、良くも悪くも“意味が溶けていく”。(最後のほうでちゃんと描かれる)とにかくキャラが増え続け派閥ができてみんな疑心暗鬼。ファルコとガビって一体なんなの?(最後の方でちゃんと描かれる)毎回テーマが変わるかのように話が進む。みんながみんな手を汚し、疲弊して、絶望する。ツッコミどころもあるし、正直「そろそろ終わってくれ…」と思う瞬間もあったけど、それでも“先が気になる力”がずっと続いていて、漫画としての牽引力は相変わらず強い。作者の熱量はしっかり伝わってきた。
地ならしのシーンは、文明を押しつぶそうと迫ってくるハンガークリフ? ダイダラボッチ? どこかで見たことがあるような原始的な恐怖のビジュアル。そこから未来も過去もなく、全人類が一つになる――壮大な世界観でみないといけない。それでいて友情も恋愛も中心ではないものの重要な要素でGood.
…失ったものは多いけれど、登場人物たちがそれぞれの“業(ごう)”をぶちまけていくストーリーは、よくできていて見応えがあった。
主人公エレンが暴走しつつも、周囲のキャラたちが最後までなんとかそれにお付き合い?をしながら物語が収束していった感じでしたね。
最後に気になったところ…顎の巨人のユミルとかあまり思い出されないのなんで?。クリスタとユミルの話とかよかったのに。あと、義勇兵イェレナとかもどうなったのだろう。アルミンをジロリと睨んだ表情が頭から離れない。
他にも…よく分からぬまま忘れ去られた人が多数いるような(汗)。サシャとエルヴィンはともかく私の推しサンジさんを殺す必要あった?いろいろ符にオチない。アルミンは最後までいい子でよかった。

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