言いたいことは記事タイトルの通りなんだけど…。
「低所得者こそ“攻めの投資”、高所得者こそ“守りの投資”をすべき」だと私は思う。でもFPはだいたい逆のことを言う。「低所得者はNISAなんかやらず、身の丈に合った生活をしろ」と。経済は成長する仕組みなのに、「あなたはそこが地獄でもその場に居続けろ」と言っているようにしか聞こえない。経済的保守も文化的保守も然り、私が保守派って人種をわりと全般嫌いだと感じるのはその点があるからだ。だいたい保守派って自分は正しいと思っておせっかいするのだが、お前に何が解る?と反発したくなる。そういう意味で、彼らから見たら私は永遠のパヨクなのだろう。でも別にそれでいいや…。
「地獄なんて幻想だ」とか、宗教を押し付けてくる人もいるかもしれない。でも私は宗教も思想も哲学も必要だと思うし、むしろ押し付けたい派でもあるが…まあそれはさておき、家計に妙に保守的で「ライフプランを守れ」と言う人がいるけど、少しでもプラスに向かう選択をしたほうがいい。
別に「リスクをとって株でガンガン儲けろ」と言いたいわけじゃない。必要資金は長期債、余剰は株で2:8とかの保守的ポートフォリオでいい。数十万円レベルでも、まずは始めたほうがいい。
でもそれが“素人には無理”だから、結果「地獄にいろ」というアドバイスになるのはおかしい。
ここで言う投資は、株だけじゃなく副業や自己投資、生活の向上も含む“広義の投資”。生活を豊かにして幸せを得るという意味では、それも立派な投資のリターンだ。
副業して青色申告するのも、大きな臨時収入があって所得税が安く済むのも、基本は低所得層。
一方、がんばって働いて高所得になればなるほど税金が増えて手取りが減る。ストック型で儲かる社長はいいけど、ゴリゴリ働くフロー型高所得者ほど救われない。
年収700万で余裕を持って働く人と、年収900万で責任重く消耗しながら働く人。月の手取りは10万増えるかどうか。なら前者の働き方で十分だと思う。自分もそう思うようになってしまった。
TikTokで「年金生活者のリアル」を見るのが好きだ。代々木公園で月収をインタビューしてるあれ。あれ全世界に流れるの分かってて答えてるのかな?と疑問に思うけど…。ただ、見ていて思う。「この人たち、投資しようと思わなかったのかな?」と。
年利3%で100万円なら年間+3万円。どんなに貧しくても働いているなら月1万円の貯金はできるはず。年利3%で40年積み立てたら820万円。かなり控えめな数字でも、1000万円は十分見える。老後の利息が年金に+30万円されるだけで希望は見えるはずだ。
そもそも、生きること自体がリスクなのに、労働収入だけは“ノーリスク”で行こうとするのはおかしい。投資しないということは、教育もしない、成長もしないと言っているようなもの。対象をモノから人間に置き換えると、ものすごく奇妙に見える。
バブル崩壊以降のデフレ洗脳は根深いが、それを「人それぞれの価値観」で片づけるのは違う。「自分で稼いだお金の金額は絶対減らしたくない!」という人にも出会ったが、心を動かすのは本当に難しい。嫌われてもいいから言いたい。「お金って置いておくと価値下がりますよ。怖いでしょう?」と。減らしたくない恐怖で何もしないと、むしろ減る。意味わかります?という話。
そして「100万」貯められるなら「1000万」は貯められる。NISAを使えば難しくない。若いほど資産形成の習慣が必要なのに、保守的FPがそれを潰すのは良くない。
「株をやるな」と「株をやれ」は二項対立じゃない。その間に広いグラデーションがある。でも専門家は“誰にも刺さらないぼやけたこと”を言いたくないから言わない。気づかない人はずっと気づかない。少し興味を持って、少し知識をつけて、少し動くだけで変わるのに、そこに目が向かないのは怖い感じすらする。興味を持たない、知識を持とうとしない、少しも行動しないことって、実は機会損失していて怖いことだ。これはたぶん私の知らない分野でもまだそういうところがあるんだと思われる。だからこの3つは持ち続けないといけない。

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