戯言|ゆるストイック…頭のいい人は悩まない。

徒然草2.0

『ゆるストイック』(佐藤航陽)という本を読んだ。

IT会社を立ち上げてマザーズに上場させ、その後は宇宙開発などを手がける会社を創業している、いわゆるスーパーな人だ。正直なところ、凡庸な自分が何か役に立つことを得られる本なのだろうか、と半信半疑でページを開いたのだが、これがなかなかどうして、万人に役立つことが書いてあるな、という印象だった。

本の内容ではなくて個人的にふと思ったことについて話をするが……そういえば、頭のいい人って、あまり悩まないんだよな。

これは観察から分かったことだ。頭のいい人に「あなたは悩まないですよね?」と聞くと、共感性のためか「いや、悩みますよ」と返ってくることもある。ただ、私から見ている限り、少なくとも「頭が足りない人」と同じレベルの悩み方はしていない。

例えばホリエモンやひろゆき。異論はあるだろうが彼らは起業家タイプであり、彼らは明らかに頭のいい人たちだ。ド派手に間違うことはあっても、悩んで立ち止まっているようには見えない。あんな感じでいいんだというロールモデルが最近はつぶさに観察することができる。

頭のいい人は、「どう解決するか」「どう切り抜けるか」といった問いに頭を使う。試行錯誤はあるが、その過程で考えているのは、常に効率や前進のことだ。頭の切り替えも非常に早い。

一方で、頭が足りていない人は、「自分は向いていない」と考え出すと、そのベクトルをなかなか変えられない。そこで別のことを始めるにしても、それが理にかなっていればまだいい。学習や人生の軌道修正が効く。しかし、そのままネガティブな方向に落ちていったり、ただ時間を浪費するだけの人も少なくない。

頭のいい人の悩みの質と、頭が足りていない人の悩みの質は、まったく違うと言っていいのかもしれない。

「成果を出す人は、成果を出す方向にしか頭を働かせない」
これは、今何を考えていたかを時間測定して統計データを集めない限り、科学的に証明はできない。ただ、体感として多くの人を見ていると、同じ結論に至る人は多いのではないかと思う。

この事実をどう役立てるかと言えば、やはり「悩まない」ことだ。
悩まないことで、「頭のいい人」に多少なりとも近づける気がする。今自分がしている思考は、成果を出すための「考え」なのか。それとも、自分を守るため、あるいは時間を無駄にするだけの「悩み」なのか。そこを意識するだけで、頭の使い方や時間の使い方は変わってくる。

そうした「心の準備体操」みたいな話から『ゆるストイック』は始まり、そこが面白い。
本書では、公正世界仮説、被害者意識、自己責任論、ゼロリスク思考、ゼロ失敗思考、ロジカルシンキングなどが取り上げられる。思考の方向性はそれぞれ違うが、これらはすべて、人の人生や可能性を狭めてしまうことがある「注意すべき悩み」の類型だ。

今すぐ成果を出す方向に舵を切りたい人にとっては、意識して捨てるべき考え方だろう。

というわけで、頭のいい人の考え方を学びつつ、自分なりの「成果を出すためのゆるストイックさ」を身につけるヒントが詰まった、気づきの多い一冊だった。万人におすすめできる本だと思う。

ただし、35歳限界説や「38歳で生物学的には死ぬ」といった話が出てきて、それまではがむしゃらに共同体内で評価される人を目指すべきだ、という主張が中心だ。その先の中年期の生き方については、ほとんど触れられていない。その意味では、やはり若い人向けの本だとも感じたので、老人にはすすめないが若い人には大変おすすめする1冊だ。

徒然草2.0
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