はじめに残酷なことから言って、最後は希望で終わろうと思いますが、老若男女いろんな人にプログラミングを教えてきてわかったことがある。
40過ぎて新しいことを学ぶのは基本的に無理
1つめ「40歳を過ぎて新しいことを学ぶのは基本的に無理」ということ。
基本的ということは例外もあるということではありますが、安易に新しいことを初めたところで今まで築いてきたことや、やらなければならないことがいっぱいある40代が、新しいことをやるのは難しい。
客観的な立場で見守ってきたから、自分も例外なくそうなのでしょう。そう、大切なのは「自分だけは例外だ」などと根拠なく思わないこと。
若い頃は根拠のない自身が必要なシーンもありますが、40代にそういうのは不要。
やはり、多くの人は40歳を過ぎると学習の質が上がりません。
雑誌とかで、高齢から初めたことがモノになった人の記事が書かれていますが、あれは高齢なのにモノになったら記事になっているわけで、例外です。ケンタッキー・フライド・チキンのカーネルサンダースは65歳で起業したとか、小説家の◯◯さんは50歳で芥川賞をとったとか言い出したら末期症状です。逆に関わってもいいことないので、そのような人は遠くで生暖かい目で見守りましょう。
…とはいえ、新しいことにトライすることを否定するつもりは、まったくありませんし悲観する必要もありません。
私も年齢に限らず新しいことはやる予定です。
でも、モノにしようと思ってやるのか、とりあえず知見としてやってみたいのか、ただの娯楽のレベルでボケ防止や楽しみでやるのか、この3つのくらいのレベルで最初に目的を決めてしまったほうが賢いと思います。
で、モノにしようと思ったら、それなりの覚悟と戦略が必要になってくる。
(これについては後でふれますが、そうまでして学びたいことがあるなら、戦略は基本的に1つだけしかありません。知らずして取り組むと、時間とお金を失うだけなので、注意してください)
…いずれにしても40過ぎたら高齢者ビギナーですから、新しいことを始めるのはまず「難しい」んだということを自覚することが大切。
俺はまだまだイケると思っていると、色んな意味で頓死します。
…というか、そもそもプログラミングって、1度覚えたら終わりと言える、自転車を補助輪なしで乗るようなスキルではなく、使い続けて磨き上げる系のスキルなわけです。熟練のプログラマだって数ヶ月やらなかったらただの人…というレベルまでには落ちませんが、カンを取り戻すのに少し時間がかかるもの。
そういう意味で、まず40過ぎてからスキルが使えるようになるのは、基本的に無理と割り切りましょう。
基礎に時間を掛ける…最低3年&死ぬまで続ける
新しいことを始める年齢が遅ければ遅いほどスキル習得に時間がかかります。個人差がありますが、20代が最低1年かけないといけないことは、3年かけて取り組むべきです。年齢差が開けば開くほど、この期間を伸ばしていく必要が出てきます。
取り組むことは広く浅く学ぶことも大切ですが、とにかく基礎を学ぶこと。
応用も基礎の積み重ねで出来ているので、やはりまずは基礎を徹底することが大切。習うより慣れろ方式の学びは、若い人にいいですが、老人にはダメ~ジが大きく、ストレスになりがちです。最適な足がかりを、その道の熟練者に築いて貰った上で、やるべきことを着実に反復練習すること(というより、若い人だって本当はこの地道な積上げに時間をかけた方が、スキルの質が向上して目標への達成度は向上する)スキル習得に王道はありません。
…というわけで、急ぎすぎないことが非常に重要になってきます。とくに老人よりも40代ぐらいの人のほうがせっかちで、成果をすぐに求めたがります。残念ですが、一瞬で成果が出る学習が可能な期間は終わっているので、生涯学習とまでは言いませんが、1年ではなく3年や5年のスパンでできることの肉付けをしていくと捉えるべき。
急ぎすぎる人は、べつの分野でも急いでいるので、その人の社会生活がもともと忙しいものなのでしょうが。でも、そのスピード感で勉強やらリスキリングに継続的に取り組み続けることは「基本的に無理」なので例外的に新しいことを身につけるなら、ゆっくり着実にやるのが一番。
急いでロードマップを駆け抜けられる人がいるにはいますが、そういう人はロードマップを駆け抜けただけで、だいたいモノになるレベルにはなりません。着実に基礎を積上げて反復した人だけがモノになる。
…だいたい周りを見ているとそんな感じだな、という殴り書きですが。45すぎるころにはだいたいみんな自分が客観的に見られるようになって、悟るんだと思いますけど、たまに悟っていない人がいてびっくりします。
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