ネタバレあり。
話のテンポが早い。読みやすいけど、キャラ多くて覚えられず記憶に残らないタイプの漫画。人物描写はうまいと思う。錬金術師は曲がりなりにも国家公務員(軍人)という設定らしいが、政府公認の暴力機関で過去には酷いこともやってきた。
焔の錬金術師ロイ・マスタング大佐…周囲の人間の対応を見る限りかなり強いらしいが、雨だと湿ってしまい手袋をこすり合わせて焔を作り出すことができないらしい。
アームストロングとかいうでかい図体のわりに動けるおっさんのほうがかなりできるように見える。あと名前を覚えやすい。国家公認の錬金術師を狙うスカーフェイス(顔に傷のある男)のスピードについてこれるだけの力量がある。国家に滅ぼされた民族の生き残りの錬金術であるらしい。
賢者の石に関わる謎の残虐な組織に所属するラストとグラトニー。エルリック兄弟を利用して何かの目的を達成したいらしい。
…というわけで色んな謎設定のキャラが多くてのっけから謎が多いものの、かなりベタな話で次起こることがだいたい想像通りに起こるという意味で読みやすい。前兆もなく突拍子もないことが起こる漫画よりこっちのほうがいいかも。
上は2巻までの感想で下は7巻まで読んだ感想。
とりあえず、ヒューズ中佐が死んだの悲しい。アームストロングもたぶん死ぬんだろうな。
ウロボロスの入れ墨を彫ったチームはあまりうまく連携がとれていないが人造人間の組織であるらしい。これとは別に軍部の総督もなかなかの悪者っぽい。スカーフェイスはたぶんいい人っぽい。弟はエドの記憶に過ぎない…とはいえ、本人に人格があるという自覚があるなら、それはそれでいいじゃん?。ってキャラの設定をどっかで見た気がするけどなんだっけ?思い出せない。人間は過去より今現在だから。
エドは背が低いことに悩んでいるらしいけど、漫画を見ていると特別に背が低い子どもという印象はないよな。
8巻の冒頭。”強欲”のグリードは「最強の盾」を名乗っているが一体何のこと?エドワードの錬金術で分解すると強化装甲は崩れてしまうし、あまり強くない人造人間だなと思ったが…ラストという1巻から出てきた人造人間が「最強の矛」なわけで対関係になっている。そしてグリードは組織の裏切り者という設定。最期はお父さま(?)に分解された。最期まで自分の主張を曲げなかった。グリードの部下は自分の所有物だというある意味で強欲さがあるが、仲間は彼に忠誠心を誓って死んでいった。やられ役でチャラい感じだが、軸がブレない。エドワードとも純粋に人造人間の情報を等価交換する取引をしようとしていただけなので、人として信用される善い性格の持ち主なのよね。短い話のなかでこれだけキャラが立つのって漫画としてうまい。
コメント