ネタばれあり。
「俳優、隆大介氏死去 「影武者」など出演 – 産経ニュース」隆大介という俳優が今年になって亡くなったとかで…どういう人なんだろうか?と思って調べていて行きついた土曜ワイド劇場「高台の家」を見てきた感想です。
美しい未亡人とその義母が結託して若い男を呼び込むサロンを運営。
その若い男をどんどん自殺に追い込む…というおどろおどろしい人間の怖い話なのか???おもしろそう!
と思ったものの…わりと最後はあっさりしていて、記憶に残らない感じの作品だった。
毒にも薬にもならない感じでした。(あえていえば「偶然」の話なんだこれは)
義母は自殺した息子にかけてきた母親として、人生の喪失感をオンナになることで穴埋めをする。
義父は逆に糖尿病で不能者だが、老年になって未亡人に欲情する色呆け爺になってしまった。
未亡人はそのすべてを見越したうえで義母・義父の老夫婦が勝手に窒息死するのを復習をせず眺めているという…
誰にでもありそうな話に人生のもの悲しさを感じる話だった。人間の本質を暴いているともいえるのかもしれない。
資産を引き継いで伊豆でおひとり様を楽しむ未亡人に対して視聴者は特に感慨深いものもない…。
(ふつうはこの手の話だといろいろと思うところがあるのだが、主人公の根本もその一部始終を目撃していただけという話が話だけに「ふーん」てなってしまう。だから、毒にも薬にもならない感じ)
ただ「面白い」と他にない感じるところがあるとすれば、この話には「悪役」があまりいないって事かなと思います。
隆大介が演じる建築士は、義母の正体を知りそれを理由にゆすって未亡人と結婚しようと策略したことは悪意だったと言えますが、中心となる高台の家のご一家は、ひとり息子を失ったことによる喪失感から出ていた行動に過ぎない…。
したがって、みんなが自然体というか「偶然そうなった」みたいな話がよかったのかな、という気がする。
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