子どもの頃から緑茶を飲んでいて、その時はあまり気にならなかったのだが、最近は、お茶くらいしか楽しみがないと、少しでも低コストで美味しいお茶が飲みたいと思うようになる。
しかし、茶葉の質を上げるには(経済的に)限界があり茶器にこだわるフェティシズム?は皆無(急須とか集めてたらエロい)なので、入れ方の工夫によって少しでもお茶を美味しくいただこうという発想になるわけです。
…あるとき電車の中で、小学生用学習塾である日能研の問題というか、恵泉女学園中学校の入試問題なのだがこれが秀逸。まあ、『お茶の科学』からの引用であるが、、大人にとって問題を得くこと自体はそこまで難しくないかもしれないが、この回答によれば40度でお茶を入れると美味しいよ!とのことだ。詳しくは問題を見て欲しい。
一般的に緑茶を急須などで入れる場合は80度ぐらいで、妥協している人が多いのではないかと思う。来客用だとあえて温(ぬる)くして苦みを抑えた茶を出す方が無難だと考える人もいるが、苦みを少なくして旨味を引き出すに70~60度まで下げるとだいぶ美味しさが変わってくる。公民館やしなびた旅館とかで出される湯沸かし機能がないポットのお湯がそんくらいのぬるさの時があるが、意外にあのぬるさでいれたぬるいお茶が旨く感じるのはそのせいだ。
だが、最大化するためには40度まで下げることになるらしい。ぬるめのお風呂の温度だ。このお茶の科学的な事実は茶道でもやるくらいにお茶が好きな凝り性な人じゃないと知らないのでは?抹茶の時もそれなりに冷めた湯を使うが60度以下にはしないでしょう。
苦いお茶も嫌いじゃないが、温度を下げて茶葉を多めにすると、やはり「旨い」ので、ああこの日能研の問題のグラフ通りだな!と発見といったらおかしいけど、お茶の美味しさとお湯の温度の関係がグラフ化されているこの問題は、知識として大事だ。
温度を下げると煎茶は旨くなるということを、知識や経験から知っていても、それが40度以下で最大化されるという事実をグラフでイメージできるレベルで知らないと、どこまで温度を下げて自分が最高だと思うお茶にすればいいか?という発想に至らないと思うのだよね。
だから、そういう意味でこの問題は私のQOLを上げることになったし、数学的にも文化的にもすごい重要な教養。緑茶は好きな温度で煎れればいい。時に熱湯で入れて熱いお茶でを飲みたいときもアレば、ぬるく旨いお茶を飲みたいときもあるのだが、渋みと旨味のバランスを日々チューニングするのが楽しい。
発酵茶(紅茶や烏龍茶)も美味しいがこの温度加減による微調整ができない。発酵茶は基本的に100度でできる限り高温でいれるのがベストになる。時短したい私には残念ながら向いてないんですよねー。電気ポットを使わず都度沸かしているので、お湯がぬるくても十分に旨い緑茶が楽。ということで緑茶最高。
自分にとってのベストなお茶を追求する俺茶道がここに爆誕(!)。
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