50代で男性のサラリーマンがいました。名前はAさんと言います。
Aさんは独身で年金ぐらしの母親と2人で暮らしています。
大学を卒業してから、実家から会社へ勤務していました。
勤め先は中小企業で、さほど給料は高くありませんでしたが、20代の時は月平均10万円を投資に、30代になってからは月平均20万円以上を投資していました。
趣味は特になく、とても倹約家でした。
Aさんは50代になった時に、金融資産だけで1億円以上の資産をもっていました。
もしかしたらAさんは、貯金がどんどん増えることだけが楽しみで生きていたのかもしれません。
しかし、彼は50代半ばで病気になりコロッと亡くなってしまいました。
せっかく稼いだお金を使わずに一生を負えました。
母親も彼を追うように亡くなったので相続はされず国庫に返還されました。
さて、彼は自分で稼いだお金を使わずに死んでしまいました。
果たして幸せな人生だったのでしょうか?
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よく考えてみてください。
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気の利いた人なら「自分で稼いだお金を自由に使わずに死ぬなんて嫌だ!」と言う模範解答を出してくれるかもしれません。
「誰かのためにお金を使うことが生きがいだ!」などとカッコいいことを言う人もいるかもしれません。
…しかし、私は思うのですが、幸せというのは本人が決める問題ではないでしょうか。
だから、Aさんにしか「わからない」というのが正解なのではないでしょうか?
お金を稼ぐために働いているとか、お金を使わないのは不幸だとか、そのような感想を持つ人が多いのかもしれませんが、果たしてそうなのでしょうか?
それって、「あなた」の価値観じゃないですか?
…極端なことを言えば、お金を溜め込む守銭奴であっても…それが「楽しい」と本人が感じていたのならば、またそれも「よい人生」なのだと私は思います。
お金が無くても、お金を守りすぎても、どちらも不幸な気がしますが…少なくとも彼はお金が無いことで苦しまなかった…少なくとも社会人になってからは苦しまなかったと思います。お金を使って「幸せ」になるのは構いませんが、私はお金に振り回されない方が幸せである…と、最近よく思います。
…というわけで私は順調に仕事してお金を貯まって、そのお金を自分で使わずに死んじゃうかもしれない…などと時々、思うのですが、それって「私の幸せ」とは、あまり関係がないことだけは確かだよな…と思った次第です。
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