はじめに(結論)
証券会社で管理されている株券や債権は、金融商品取引法で定められた「顧客資産の分別管理」の仕組みによって保証されている。だから、証券会社が潰れてもお金は戻ってくる(※1)。しかし、貸株サービスを使用した場合は「消費者賃貸契約」になる。あなたが証券会社に貸した株は、その証券会社が倒産したら戻ってこないということ。
証券会社が用意している「貸株サービス」は、証券会社に保有している株を貸し出すだけで利益が貰えるおいしい制度だと思っていましたが…実は貸株は超絶リスクがあるサービスということをわりと最近に知ってしまいました(汗)
…なので、その超絶リスクを今後、最小限に抑えて行こうと思っていますし…その注意喚起をしておきたいなと思いました。
LINE証券の場合(pdfファイル)
例えば、LINE証券の「貸株サービスのリスク・留意点」にはこんな記述があります
貸株サービスの利用にあたり当社が締結する契約は「消費賃貸契約」になります。株券等を貸し付けていただくにあたり。当社よりお客様へ担保の提供はなされません(無担保取引)。従いまして、当社に破綻等が生じた場合には、株券等が変換されないリスク及び配当金または配当金相当額が支払われないリスクがあります
つまり、LINE証券に株を預けている場合、LINE証券がある日突然倒産したらあなたが貸していた株もその証券会社と一緒に溶けてしまいます(貸さずに管理してもらっているだけの株は溶けません)ということ。
個人ブログに書かれているような、貸株サービスの好きな時に取引ができないとか、優待が貰えない事があるとか、そんなことは現物で回している人にとっては微々たるリスクでしかない。
クリックしてLINESecurities_Kashikabu_Risk.pdfにアクセス
松井証券の場合(Webページ)
松井証券の貸株をおすすめするページもカリスマ投資家(?)は以下の用にさらっとリスクを述べている(述べさせている?)ようです。
証券会社はほぼノーリスクなんて口が裂けても言えないのでしょう。(業界人ではないので知りませんが)。貸株の解説をしていて、このリスクについて触れていないとしたら、はっきり言ってすごいヤバいと思いますね(つーか、自分も書いていなかったので猛反省しました)。
貸した先の証券会社が潰れたら基本的に貸した株は戻って来ないっていうリスクがどうしても発生するので。証券会社が潰れるリスクなんてものすごく低いと思いますけど、それでも自分の保有している全銘柄を貸すことはしたくないです。
(引用元&参考URL:https://www.matsui.co.jp/event/kashikabu-interview/)
証券会社は潰れるか?
証券会社が潰れるリスクは少ないでしょうか?
倒産した証券会社として私がまっさきに思い浮かぶのは山一證券です。4大証券の1つでしたがバブル崩壊であっけなく潰れました。米国ですがリーマン・ブラザーズも記憶に新しい。経済の荒波を乗り越えるための選択を誤れば資産規模が大きい会社はいともたやすく潰れてしまいます。資産規模が小さければ不況の時に体力が続きにくいものです。潰れない可能性がない会社はないと思いましょう。
まとめ
貸株制度はハイリスク・ローリターン…とはいえ、ハイリスクなマザーズ上場の中長期で応援している企業の株は「3%」と利率が高いので預けていたりしています。
証券会社倒産よりも、その会社が消し飛ぶリスクのほうが数十倍高いので…そういう株を一時的に預けるという限定的用途ならば気休めに小銭を得る手段として活用するのはありでしょう。
ただし「貸株はノーリスクで儲かる♪」はありえないわけでして「本当は怖い貸株サービス」と煽る方がずっと資産を守るためには重要だ!つー結論に至りました。では。
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