歴史の本をぱらぱらと眺めていると、弥生と奈良の時代区別がよくわからなかったりする↓
・弥生時代の中に奈良時代が含まれていることがある。
・弥生だか奈良だかわからないところに飛鳥文化として紹介されていることがある。
・飛鳥が文化なのか時代の位置づけが微妙である
(飛鳥が時代なのか文化なのか学術的にもはっきりしておらず、そのため読者が混乱する)
これは一体どういうことなのだろう?と疑問に思い調べてみることにした。
また、別の本においては時系列に並べると、弥生→古墳→飛鳥→奈良として区別はされてはいることがあるが、どこかではっきり区切ることができるかというとできない(飛鳥時代を古墳時代の後半に含めることもあれば奈良時代の前半に含めることもある)。
ざっくりとした時代の定義
弥生時代(紀元前4世紀ごろ~3世紀中頃)
稲作や青銅器・鉄器が使われる。邪馬台国の時代もここに入る。
古墳時代(3世紀中頃~6世紀)
大王を中心にした権力が広がる。巨大古墳(前方後円墳)がつくられる。
飛鳥時代(6世紀末~710年)
推古天皇や聖徳太子の政治。仏教伝来と飛鳥文化(法隆寺など)。
※「時代」と呼ぶより、むしろ「奈良時代に入る前の一時期」。
奈良時代(710~794年)
平城京に都が置かれる。律令国家体制が整う。
時代を区分するモニュメントがそれぞれ異なるような?
奈良時代は奈良に平城京があり以後は歴史の中心地が時代区分に使われているが、飛鳥時代は地域で便宜的に呼ばれているだけ。奈良県の明日香村で政治が行われていたが律令国家が生まれる奈良時代の準備期間として区別される。
・古墳時代は文字通り王の墓で飛鳥時代と違い場所ではなくモニュメント(象徴的存在、遺跡や遺物、記念碑や建造物)。
・弥生の由来は弥生土器が発見された東京都文京区本郷弥生町が由来。東大のキャンパス内に弥生土器発掘ゆかりの地という記念碑がある。
弥生時代は米作りが始まったという意味?
違う…勝手にそうイメージしていましが、実際は違う。
弥生時代は、米作りが始まった時代/稲作の時代だが、発見された時の名前がその由来になっているという。
なお、弥生は旧暦の3月の呼び名である。
弥(いや=いやいや、ますます)+生(草が生い茂る)という意味で、たまたま草が生い茂るイメージが米とマッチしている感じがしないでもないが、別に米を意識したわけではないそうだ。
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