読書|『「指示通り」ができない人たち』(榎本博明)…接客や営業やっているのにこっちの気持ち度外視ってあれ何なの?

徒然草2.0

この本で言う「指示通りができない人」とは、一見頭が良さそうでコミュ力も高そうに見えて、実際は読解力や理解力が低く、思い込みが強いタイプらしい。接客や営業にたまにいる気もするが、普段あまり関わらないのでイメージがわかない。

ただ、やたらプッシュしてくるのにこちらの気持ちを度外視していて、まったく響かない人は確かにいる。初対面でどうにか成約しようとアタックしてくるのは仕事だから仕方ないとしても、一番大事なところが抜けている感じがする。

本ではさらに特徴が列挙されている。コミュ力にギャップがありトラブルが多い、記憶が弱くパニックに弱い、定型文がないと喋れない、話が回りくどい、理屈が通じない。意欲はあるのに空回りし、周囲は手を焼くのに本人は「仕事ができるつもり」でいる。逆に「できない」と嘆くが改善せず、勉強している風なのに能率は上がらない。感情的で集中力も続かず、注意されれば反発、評価がなければすぐヤケになる。つまり「コミュ力があるように見えて、気持ちの交流ができない人」なのだ。

著者は改善のために、能力を3つに分けて鍛えることを勧めている。

  • 認知能力:国語力を高める。読書や文章トレーニングで語彙や理解力を増やす。

  • メタ認識力:物事を俯瞰する。ノートに整理して自分の思考を客観視する習慣を持つ。

  • 非認知能力:意志力や忍耐力を養う。小さな目標を積み重ねたり、習慣づけで自己管理を続けたりする。

非認知能力については確かに自己啓発本でも具体的な方法が少なく、この本にも明確なトレーニング方法は書かれていない。ただ、瞑想や運動、日々の習慣の工夫など、自分なりに試せることはあるはずだと思い書いてみた。結局は「本人のやる気次第」ではあるが、だからこそ余地が残っているとも言える。読んでいて「手遅れ感」を覚える部分もあったが、完璧な人なんていない。できることを一つずつ試していくことで、仕事も人間関係も少しずつ改善できるのかもしれない。

「指示通りができない人」を反面教師にして、自分がどう鍛えられるかを考えてみるほうが建設的だろう。

徒然草2.0
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