読書。『食糧危機という真っ赤な嘘』池田清彦を読んだ感想。貴重なタンパク源を如何に私達は確保すべきか?

徒然草2.0

中田敦彦やひろゆきよりもいいかげんな個人的なまとメモ。食糧危機問題が声高に叫ばれる今日。有事になっても日本も韓国も台湾も食料がなくて国の防衛どころじゃないと言われています。ということで、食料自給問題については農林水産省職員の人とかが有名だけど他の人の意見も聞いてみようということで実際に「食料危機」ってどうなの?ということについて知識を深堀りしてみました。まあ、とりわけ新しい知識はなかったし、政治家の減反政策批判などはネットで言われていることとあまり代わらないが雑学が増えました。個人的に気になったのは太字のところ。機動戦士ガンダムなどのSFに出てくるコロニーでの野菜の生産(野菜生産のファクトリーオートメーション化)って何で進まないのだろう?とマイクラやっていても思いますますが結局はコストが高くてダメみたいだということが分かってすっきりした。


日本の食料自給率はカロリーベースで38%で、食料の輸入がないと成り立たない国だがその状態を作り出したのは日本政府で、アメリカの余剰食料を買い取るために政治家は減反政策を進めてきた。

仙台の牛タン、天ぷらのキス、居酒屋の鶏肉、中華料理屋のエビチリ、また料理に使われている野菜はほとんど海外産。

世界の食料を均等に分けると1人あたり2倍の量で分けられ世界の農業効率は上がっているが地球で生産できる食料の生産量には限界がある。

カロリーよりもタンパク質を確保するのが難しい→家畜を育てるにしても飼料が必要で効率が悪い。日本近海で魚介類の漁獲量は減り続けている→養殖や昆虫食を検討すべきとのこと。そのうち培養肉も出てくる。

ブラックバスは泥臭いというイメージがあるが味はスズキに似ており下処理すれば美味しい。ウシガエルもアメリカザリガニももとは食用。

宣教師ルイス・フロイス「日本人は野犬、鶴、大猿、猫、生の海草を好む。牛肉は食べないが好む。」と報告(「日本人は肉を食べない。罪悪視すらしている」と報告したこともある)仏教の影響で肉食を禁止されていたが建前と本音は異なり陰で食べられていた。野犬、野豚、牛、鹿、熊、うさぎ、たぬき、あなぐま、きじなどあらゆる動物が食べられていた。

たぬき汁はたぬきではなくあなぐまらしい。たぬきはまずいがあなぐまは美味しいらしい。(…てことはカチカチ山のたぬきもあなぐま?)

長野県ではカラスなどが普通に食べられていた。フランスでもカラスは食べられている。

平安時代に書かれた最古の薬物事典『本草和名』にもイナゴが食べられていた記述がある。縄文時代から害虫駆除を兼ねて虫を食べていた。

トリンドル玲奈はオーストリア出身なのでゴキブリが怖くない=虫が怖いなんていうのは気持ちの問題で、豚や牛も殺しているところを見たら食べられなくなるとのこと。

宍道湖ではネオニコチノイド系農薬により多くの生物を殺し生態系を狂わせた。ヨーロッパではほぼ使われておらずアメリカでも規制が強まっているが日本では製薬会社の利権が絡んでおり規制を緩めている。

米国人がデブなのは成長促進剤や抗生物質入りの肉を食べている為!?(白人と東洋人の脂肪の付き方の違いじゃね?という情報をどこかで読んだことがあるが)

ビックモータが撒いていたグリホサート(ラウンドアップ)のお陰で作物の大量生産が可能になった。

インフルエンザワクチン入り遺伝子組換え野菜が開発された。日本政府の「みどり食料システム戦略」は綺麗事。野菜の工場生産は高コストで問題が多い

大正時代から日本では55種類の虫が食べられていた。長野県伊那谷(いなたに)のザザムシが有名。ファーブルもカミキリ虫が美味で絶賛していた。なおカブトムシの幼虫とテントウムシはまずい。

培養肉の最大の敵は畜産関係者。


…つーわけで、培養肉なんてビル・ゲイツの陰謀だとか言いたくなるが、日本の科学者からするとそういう見解になるのかというのが伺い知ることができて面白かったです。でも、昆虫食は嫌ですね。培養肉はうまいならありなのかもしれない。気分の問題と言われればそうかもしれない。結局はテクノロジーの進化や有事により、生き残った人類が食べるものが決まるだけなのだと思う。有事の際はカロリーよりもタンパク質の不足をどう補うか?が課題になるので、長期的な有事に備えてタンパク源を如何に確保するか考えておいた方が良いのかもしれない。

徒然草2.0
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