映画。『セッション』を見た感想…原題はWIPHLASH=鞭打ち症の方が相応しい。

徒然草2.0

ネタバレあり。セッションを見た。

ラ・ラ・ランドの紹介で、あの「セッションの監督が~」と紹介されていたので、セッションも間違いなく面白いのだろうと思って見てみた。結論から言うと結構おもしろいです。思った以上になかなか熱いというかハードな話。

映画界の鬼軍曹キャラと言えばフルメタル・ジャケット(いつもフルメタル・パニックと言ってしまう)のハートマン軍曹の右に出るものはいないと思っているが…鬼教師テレンス・フレッチャーの演技もいい!でもだけど、主人公の少年の方がトンがっていて、鬼気迫る感じが伝わってきてよい。変に演技臭くないっていうか、自然と音楽へ真剣に直向きに取り組むっていいよねとも思うところがある。狂気とはまた違う感じがリアル。

ラストのもりあがりは素晴らしい。ただ、鬼教師のパワハラ的な教育行為には微妙なところもあると個人的には思うが(私は受け付けない)。まあ音楽界に限らずプロの世界は結果論でしかない。フレッチャーは鬼教師が学校を首になったことで一応の免罪符?というか罰は受けていることになるのだろうし。ある意味、そういう意味では話がまとまっている。ただ、このへんは意見が分かれるところだろう。現代的な描写で、昔だったらあまり問題にならなかったが、今は問題になるというのはアメリカでも同じ事情なんだろうか。

そういえば、フレッチャーと同じ方針で、次から次へと新しい人を連れてきて褒めて競わせることで個人の能力を最大限に引き出すことを是としていた人がいた。満足したら人間はそこでお終いで進歩がないという強い信念を持っている。GOOD JOBは最も最悪な言葉。満足な豚ではなく不満足なソクラテスだと本人がいうのは勝手だが他人に押し付けられんのどうなの?私はその人には新人だったせいで相手にされなかったが、先輩の愚痴を聞かされた。「僕はあの人に能力を認められている」と鼻を高くしていた人が次の月に「徹底的に罵倒される」分かっていても怖い。親をバカにされるのって自分をバカにされるよりも怒りが沸くよ。下手したら刺す。刺されても何の不思議もない。個人のパフォーマンスは確かに最大化するかもしれない。少なくともダレない。ヒリつく。弱者は自然と去る。それがいいことなのかわるいことなのか私の中で回答はない。ただ少なくとも長期的に一定の効果はあるのかもしれない。昨今は売り手市場で日本は働く人が少なく心理的安全性なぞ言われている。競争社会で椅子を勝ち取るよりほどほどに生活できればいいという人が増えている。各いう私もそんな気分で、戦う気があまり起きない。あまりよくないかもしれない。わからない。

そういえば「ラ・ラ・ランド」→「セッション」の順番で見てよかったのかも。逆でもいいけど、ジャズというものの本質が分かった気になれる。チャーリー・パーカーとかジャズのあれこれ知らないけど、少し調べてみようと思った。

徒然草2.0
スポンサーリンク
シェアする
gomiryoをフォローする
ごみぶろぐ

コメント

タイトルとURLをコピーしました