いまのITアーキテクトに求められるスキルは、アルゴリズムの深い造詣でも、低レイヤのインフラを一から設計する能力でもない。クラウドサービスを組み合わせて、最適なソリューションを構築することが価値になっている。
昔は『自作アルゴリズムで最適化』とか『オンプレのOSから積み上げる』みたいな“純粋な技術力”が能力の証明だった。でも今は、AWS のような出来合いのサービス群を理解し、性質と特性を読んで“最適な組み合わせ”を出す能力のほうが評価される。
問題は、自分がそのどちらにもステ振りできてないこと。前者(CSよいうか、アルゴリズムやコーディングをゴリゴリやる)に振る意味がないのはわかってるのに、なぜかそっちの勉強をしたくなる。若者はそういう方向でやればいいが、老人はそこで張り合うべきではない時代になっている。それよりも後者(クラウド活用)は価値があると理解していても、そっちにスキルを振る気力があまり湧かない。じゃあオンプレでLinux叩いていたいか?と言われると、それも違う。どこにもポジションをとらず、このままいくとジリ貧になる未来が見えている。なんとかしなきゃいけないのは分かっているが、かといって食っているのに困らない状態っていうのも実におもしろくない。
AWS の資格を取るのも、Blackbelt を読むのも苦ではない。でも「出来合いのサービスを積み木みたいに組むだけ」で、そこに技術者としての楽しさをあまり感じない。これってエンジニアと言えるのか?みたいな退屈がつきまとう。そんなこと考えてしまうのは私だけじゃないはずで、誰もが1度は思うはず…。
じゃあ低レイヤや組み込みをやりたいか?といえば、そこに職人(もどき)としての誇りも見いだせない。DBエンジニアも一瞬魅力に見えたけど、結局は AWS のストレージサービスをどうコントロールするかが中心で、オンプレでディスクを並べてチューニングしてた時代とは別物だと思い至った。
他の役割はないか?と思って調べれば、プラットフォームエンジニアや SRE などもある。でも「自分の肌に合うか?」と聞かれたら…正直微妙である。そもそも“合うか合わないかで職を選ぶのが若い人の誤りだ”とか言いつつ、年を取ってもめちゃくちゃ選別してしまっている自分がいる。若い時に大人にあれこれ言われたけど、大人のほうが好き嫌いが激しいんですよね。あの時の違和感そっくり自分に当てはまる(苦笑)気になる言葉を辞書で調べただけでお腹がいっぱいになる。口だけで何もできない若者ならぬ、口だけで何もできない老人になっていて、もっと価値がない存在になる(苦笑)
結局は、もっとクリエイティブなことを、まんべんなくやって、「職能価値」よりも「ビジネス全体を組み立てる能力」で食っていくほうが合ってる気がする。ただ、組織づくりとか人のマネジメントとかは絶望的に向いてないというか、、、早い話、人と関わりたくない。いや、人と関わりたくないわけではなくて、関わりたい領域と関わりたくない領域があって、関わりたくない部分を徹底的に排除したい。例えるなら、山間の一軒家に住む孤独な変人だけど、オンラインゲームで常に人と繋がっていたい寂しがり屋みたいな…。世の中にはそういうニーズも多々あって、人と会わないビジネス構築ノウハウを販売している人もいる。私もそれやりたいかも(笑)
だから、
・人を増やさない前提の SaaS
・アプリ/ツール作成
・自動化職人
・小規模な無人ビジネス
こういう「人と接点をつくらない領域」にフォーカスするしかないのかな…という方向性で考えている。
でも本当は、アイデアがないわけじゃない。むしろアイデアはある。ただ、大きく儲かる確信がないと腰が上がらないだけ。昔はもう少しフットワークが軽かった気もするけど、たぶんそれも結果的にフィクションだった。ChatGPT に相談したら、「個人プロダクト × ナレッジ販売 × 自動化+再現性」で稼げばいい、と言われた。でもたぶんこれは“得意領域”だからじゃなく、消去法で残った選択肢がそれだっただけなんだと思う。
そして、具体的な方法論以前に、飽き性がひどすぎる。数分〜数時間で飽きてしまう。おもちゃ(プロダクト)が軌道に乗る前に、リリースではなく“リジェクト”して次に行きたくなる。他人には堂々と PDCA とか言うくせに、自分は PDCA どころじゃない“飽き性マン”。
雇われず何かやるにしても、何かやる気がない。ChatGPT に相談したら、「改善フェーズは他の人に任せればいい」と言われたけど、0→1 の“1”にすら到達してないおもちゃを他人に任せられるわけがない…と思っていたら、「改善フェーズは AI に外注していい」とのこと。こいつ自分の仕事を作り出す天才だな。それなら確かにいける。AIにビジネスを作らせて、AIに改善させればいい。なんだ、最初からその発想でよかったんだ。簡単な話だった。

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