小泉進次郎農相が「(政府がJAから買い取った)備蓄米は減価償却する」と発言し、ネットなどでバカにされていた。たしかに「減価償却」は本来、建物や機械などの固定資産に対して使われる会計用語で、備蓄米のような棚卸資産には通常用いない。
...とはいえ、時間の経過とともに米の品質や実用価値が下がるという感覚を、「減価償却」と言いたくなる気持ちもわからなくはない。
私自身、モノの価値が時間とともに減るという意味であれば、あながち間違いとも言えないのではと思ったが、「価値が減る」=「減価償却」とするのは専門的には誤用であり、備蓄米のようなものの市場価格が自動的に下がるとも限らない。
会計や経済の用語は世間では非常に厳密に扱われるので、意図が汲まれることは少なく、そうしたズレが今回の批判につながったのだろう。
私は昔、20歳くらいの時に進次郎と同じような間違いをして、周囲からバカにされた経験がある。
だからあえて彼の発言を擁護したい気持ちがあるのだがw、それにしても不思議なのは、世間の人たちがこんな細かい言葉の使い方の間違いに総ツッコミを入れる一方で、もっと大事な日本の政策の問題点についてはほとんど議論しないことだ。
なぜ、そういった本質的な課題に目を向けようとしないのか、私は疑問に感じている。
私と進次郎の考え方や話し方は、もしかすると似ているのかもしれません。彼は失言を避けるためか、曖昧な表現で外堀を固めるように話すことが多く、結論がぼやけがちです。どう考えても政治家向きとは言い難く、少なくともスピーチは聞いていられません。同じ自民党の中で言えば、小林鷹之のように、はっきりと聡明に話すタイプのほうが私には合っているように思えます。
それでも、進次郎のような思考回路の持ち主が日本のトップランナーになれるというのはそれが世襲によるものだと言われても、、、個人的には希望かもしれません。いや、もしかするとそれは国民的には絶望なのかもしれませんが。でも、みんなが選んだんだよ?
いずれにせよ、私にどうこうできることではありませんし、世間では「もし進次郎が総理大臣になったらどうしよう?」と騒いでいますが、そろそろ頭を切り替える時期ではないでしょうか。
「進次郎が総理になっても、どうすればうまくやっていけるのか?」「誰が選ばれてもリスクを最小限にして、不幸にならない生き方はどうしたらいいのか?」
そんな消極的ともいえる考えが、朧(おぼろ)げに頭に浮かんだ。
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