ヘーゲルについて学んでいて「ヘーゲル批判をした人物と言えば誰だろう?」と思って、すぐにキェルケゴールは思いつたが⋯もうひとりヘーゲルが嫌いなやつがいた!
アルトゥール・ショーペンハウアーである。
ゲーテをはじめとして彼の思想はそれなりに評価されていたし、博学で法律や自然学(≒科学)などの知識が豊富な有能な人物だったようだ。
しかし、ベルリン大学で意図的にヘーゲルと同じ時間に講義を開くものの不人気で人が集まらなかった(苦笑)そして、ヘーゲルの顔を「酒場のおやじのような顔」と皮肉ったという。
その後も主著『意志と表象としての世界』を執筆して講義を行うも内容が難しくて理解されないとWikipediaに書かれている。
ショーペンハウアーの厭世感は、一部の芸術家にはウけたが、後世に名を残しニーチェやワーグナーに影響を与えたものの、陽キャな人気者のヘーゲルに対して、陰キャの道を極めたショーペンハウアーという哲学者のほうが興味深いものがある。
やはり、ヘーゲルって陽キャの哲学で眩しい。歌手で言えば松田聖子で、それなら中森明菜のほうが影があってカッコいい。この前、中森明菜が野外フェス(ジゴロック2025)で見る影もないと一部の人に酷評されていたようだが、頑張りすぎない感じでいいんじゃないかな。
生は苦悩に満ちている。人の欲望には再現がない。音楽や利他心は一時的な慰めにしかならない。救われるためには積極的に諦めるしかない。
なかなか徹底した諦念を進める哲学者のようだが、ディストピア化する現代に今読むべきはショーペンハウアーなのではないか。
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