アマプラで3月のライオンが追加されていたのでチラ見しています。最後まで見ていないし…感想はズレているかもしれませんが「3月のライオン」が描きたいのは、単純に「孤独」なんだと個人的には思います。羽海野チカ「はちみつとクローバー」も同様に三角関係の苦しみなわけで、交わりそうで交わらないという意味では「孤独」を描いている。「萩尾望都のゴールデンライラックのような展開を意識した」と語っているそうですが、それはあくまでハッピーエンドで終わって欲しい読者のためのリップサービスではないかと思います。ハッピーで終わらせたくないから最後まで書かなかったわけだし。だからと言って竹本くんとハグミは結ばれないんですわ(笑)って言えないでしょう汗。「3月のライオン」では…将棋の戦いや川本家の3姉妹との心の交流などのほっこりとした話があるので、人の温かさとか愛情とか戦いを通した成長とかいう話というふうにすり替える人もいると思います。川本家の3姉妹みたいな、美人ホステス=大人、中学生(jkh)、幼児(ロリ)、という鉄板3ジャンル(?)を極めている人が銀座付近のボロ屋に住んでいる…はずない…限り無くフィクションですし。東京という大都市をキャンバス(背景)にしているのもまた、多くの人の居住区でありながら誰の故郷でもないところ感があるわけ。これってすべて計算しているんじゃないか…。まあ、それはそれでも色々な見かたがあってもいいと思うわけなのですが、それらの温もりや成長はカレーライスにのせる福神漬け的なものに過ぎないわけで、それらの添え物はあくまで軸にあるメインの孤独感をハッキリさせるためのコントラストなのであって、話の本質はあくまで絶望的な「孤独」を鋭利な刃物で心を突き刺す感覚を視聴者にも味わわせて疑似的に体験させるための話なのでは。そういった孤独を美しく描けるのが羽海野チカの天才さ…その人がもって生まれた孤独のコントラストを強調する芸術家としての能力なんだなーと勝手に推察しています。まあ、そういうモノの見かたしかできないがゆえに私の認識もまた「人生は孤独」なものになるわけですが。
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