戯言。根岸友山-吐血論を読んでいる。

徒然草2.0

国会図書館デジタルコレクションで、根岸友山という元浪士組の人の書き物を読んでいる。

清河八郎が江戸に集まった浪士組に「おまえら将軍(徳川家茂)が京都に上洛する警備の役割だと言われているんだろうけど、天皇のために攘夷運動に励んでもらいたいんだわ」と言われ芹沢鴨、近藤勇、土方歳三、根岸友山らは「は?話がちがう」幕府のために働きにきたのにそりゃないぜ、となった。

ただその後に根岸友山は、近藤勇と行動した時もあったが京都を去り、江戸警備をする目的でつくられた新徴組へ参加。漫画「アサギロ」では伊勢参りを理由に出奔。

近藤勇が斬首される時に痛烈に『吐血論』の中で批判したとか、wikipediaに書いてあったのが気になって読んでみたくなった次第。

漢字はどうにか読めてもくずし字が分からない。ちょっと勉強すれば読めるようになると思うんだけど、たぶん読めるようになったほうがいい。現代語訳が欲しい。。。でもくずし字が読めるといいができれば書けるとなおいいと思ふた。「に」を「ふ」みたいな感じに書くんだよ。知っていなければ読めないが読めると、お菓子とか浮世絵に書いてある文字が読めて楽しいと思ふ。

『吐血論』で近藤勇に触れたところには「水戸浪士芹沢鴨の下で名を上げた後に芹沢鴨を殺した姦悪なやつで姦賊を集めたクズ」(意訳)みたいなことが書かれているくらいで、まああまり得るものはなかったが、当時から芹沢鴨殺しの主犯だということは分かっていて恨まれていたのね。

浪士組を牛耳ったことに対する怒り、自分の立場の保身とか色々あるのかもしれませんが。『吐血論』を書く1867年の1年前に武州一揆で家を失っている。その恨みもあるのかも。字が綺麗。根岸友山、それなりに身分がある人なのに、なぜ浪士組へ参加したのだろう?浪士組は品行悪い侍が参加する、出稼ぎ剣客商売のイメージなんだけど。浪士組にあった派閥は、近藤勇、芹沢鴨、根岸友山なのだそうだが。芹沢鴨の下に近藤勇がついたため、根岸が派閥争いにシンプルに負けただけ。町民上がりの近藤に苛ついて当然かもしれないが、そう考えるとダサい。『アサギロ』に出てくる根岸も残念な髭おやじでしかなかった。

小説「燃えよ剣」はまだ読んでいないが新選組の清々しいところばかり見ているせいか、実際は組織内での権力争いと粛清に次ぐ粛清ばかりというのをすっかり忘れていた。アサギロはそのへんしっかり描いているようで新選組の歴史を相対的に偏り無く追えている気がする(たぶん、どちらも創作なので、気の所為)。

もうちょっと新選組を泥臭く描いている話も合わせて読みたい芹沢鴨。

徒然草2.0
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