戯言。宗教は人間をよくするものではなく、 人間はもともとダメだということを教えてくれるもの。

徒然草2.0

立川談志の名言で「酒が人間をダメにするんじゃない。 人間はもともとダメだということを教えてくれるものだ。」というものがありますが、この手の逆説で言い表したほうが分かりやすいことというのが多々ありそうです。

お酒の場合もお酒によって頭の一部を麻痺らせると本音が出るわけで、人の本性をよくも悪くも出させるものです。そんなに深くその人と付き合おうというわけではないなら、お互いにお酒はほどほどにしておいたほうがいいと思うんですが。

で、ちょっと違うけど宗教も同じようなものかな。宗教家なのにひどいやつとかいますよね。Xでも赤ちゃんひっぱたいている神父さんとか、宗教家のみっともない事件やひどい事件の情報を探せば際限なくでききます。

それをROMっていると、無宗教という自覚がある日本人はそれをみると「宗教を進行している方がヤバいやつなんじゃね?」というふうに思えてくる。これ自体は色々な誤りがあると思いますが、そう思えてしまうのも無理はないかもしれません。

宗教を信仰する=人格者になる。

…そのはずが逆の結果になっただけですが、もともと人間はそういうものだから宗教をおっかぶせて人間らしさをとりもどそうとしているというのが、宗教の本質のはず。じゃあ宗教なんて約立たないというプラグマティックな観点からの批判も生じる(これはこれで二分法の罠に陥っています。別に人格を涵養させるために宗教があるわけではない)。ですが、そうじゃない例もいくらでもある。それだけのの話なのだと思います。

そういえば知り合いのある宗教家が「人は弱いから宗教にすがるのだ」と言っていました。それは、無宗教という自覚がある日本人がいうならともかく、あなたがいっちゃあダメなんじゃね?と思いました。というのは、私の理解では別に、「人は弱いから宗教に入信する」わけではないからです。

「人は弱い生き物だ」という事を前提にして話を進めるひともいて、弱い人間が宗教やら科学やらをつかって文明を発展させてきたという文脈は、間違っていないですが、それを一個人の動機に転換させると自分の弱さゆえに宗教に入っているわけでも科学の探求しているわけでもないよね。ということになりませんか。

というわけで何が言いたいのかというと「逆説は真実である」としてしまうと、反論した真説をかえって人は意識するようになるので、かえって論理の二文法の罠に入り込んでしまうのではないか?ということです。逆説はアンチの立場から客観的なものの見方をすることに一役は買いますが、それもまた論理の枠組みの中で判断しているに過ぎないことを忘れないようにしたい。

宗教とは何か?Aであるいや逆にBである。という考え方もあるC。この問いが成立する条件は宗教Dであり、宗教DはEとFが成立するとすれば成立しない。。。

↑どうも、自分は素直じゃないのか、こんなようなロジックでいつも物事を考えるクセがありますが、そうなると宗教そのものがよくわからなくなる。普段に私達が考えている想像と宗教の違いもそんなに大差がないように思えてくる。

主教の教えに考えさせることがあるが、同じ頭をぐるぐるさせるところは、パズルを解いているときとあまり変わらないなと思うこともある。

宗教は、役に立つこともあれば役に立たないこともある。なんてことをいう発言は誰にとってもつまらないので無視される(笑)けれど、自分にとってそういうものだな。でもそれは、別に興味をもたないことの理由にはならないし、むしろ自分にとって宗教とちょうどいい距離感を保つために必要な言葉/定義であったりもする。人間関係ににているかもしれない。遠すぎると人間の関係は成立しないが近すぎると、これまた問題が生じる。

日本人の宗教観はそういうもので、いろんなものを存立させて、お互いがちょうどいい塩梅にバランスをとっている。

そういえばどっかで「中庸」という考えは退屈で、もっとセンセーショナルな思想のほうがそれに興味を持つモチベーションが保たれる、みたいなことを言っていた人がいた。でも、それはただのマーケティングです。他人を巻き込んで思想やら哲学を論じたい人が意識的に企画をすることであって、本来ひとりで考えるにあたっては無用なこと。何かわけあって人気者になりたいなら構いませんが、人気者になりたいがために何がしかを考えるって、ただの強制というか義務っぽいというか窮屈で億劫。

夏目漱石が草枕で「生きづらさが高ずれば唄や詩が生まれる」みたいなことを言っていたが、自分の場合は生まれないのよね。多分、芸術の才能がないんだな。どうしたら生きづらさから芸術を生み出せる人になれるのだろうか?と未だに思っていたりもする。

徒然草2.0
スポンサーリンク
シェアする
gomiryoをフォローする
ごみぶろぐ

コメント

タイトルとURLをコピーしました