マルクス・ガブリエルの『なぜ世界は存在しないのか』を読んでいるが、あんまりおもしろくないわりに分厚い。さて、どうしたものか…。みんなが観ている事実と、私達が観ている事実、ふたつとも事実があるよね。って話を過去の哲学を交えた例え話で延々と説明されるだけなような気がする。
ポストモダンってそれ以上でもそれ以下でもないかも。そういうものしかこの世には存在しないよ!ってことに納得できるなら、世界は平和になるかもね。
…そういえば、ハイデガーを読むなと言っているマルクス・ガブリエルがXで叩かれている。読んでもいいけど間違っているとか内容を否定すればいいのに「読むな」はおかしい。
ハイデガーを読むべき理由↓
プラトンは民主主義を否定する全体主義者だから読むなー。アリストテレスは差別主義者だから読むなー、とか何でも有りになってしまう。と言っている人もいる。
倫理資本主義とか…渋沢栄一が思い浮かぶよね。そろそろ新札発行か。
マルガブはシオニストのビジネスマンだ。企業内に倫理部があっても会社の利益にならないし非現実的でしょう(確かに企業の倫理観や道徳は誰が責任をもつべきか?という課題はある気もするけど)…資本主義は基本的に個人の生命を無視するシステムだと思うけどなー?
21世紀政策研究所シンポジウム「資本主義の未来を考える」(https://www.youtube.com/watch?v=BoZNZ-pRWFc)
【キーワード】 シュンペーター「資本主義とは鉄ではなく水のようなもの」ポランニー「資本主義が社会のすべてを飲み込んではならない」バーナード・ウィリアムズ「余計な思考」アダム・スミス「共感(empathy)」コイヤー「真の利益」「進化経済学」「エコ・ソーシャル」
なんだか美しい知的な言葉が並んでいるだけな気がする(笑)。
そういうわけで、この人の世の中に転がっている新書は流し読みしているくらいでいい気がします。やたら文章量多いけど微妙な例え話は動画を見ていれば十分だし、抽象的な話もそれらについての専門書を読んだほうが確実な知識が得られる気がする。
主に若者をターゲットにして倫理資本主義を啓蒙しようとしているが資本主義の未来ってそもそもそんな褒めそやすように素晴らしいものですっけ?いろいろなパラドックスが含まれているように思います。よく哲学の入門書を読むと「考え続けることが大切だ」と書かれています。カントやニーチェなどの歴代の哲学者がそんなようなことを言っていますが、この言葉の真意を正しく捉えている人ってあまりいない印象です。マルガブの新しい実在論を受け入れて(=信じて)これが正しいと決めつけることは「考え続けること」と相反している。過去の哲学は省みなくていいなんてことは暴論でしかない。もっと言えば、そう述べている人の真意をしっかり把握しようと務めることは騙されないために=信者にならないためには、有効である。
あなたは、どうする?
マルガブ信者みたいな若者に仮に会う機会があったとしたら、無い気がしているんだけど、詳しく聞いてみたい気がする。
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