感想。『ニッポンの思想』(佐々木敦)…東浩紀から分からない。

徒然草2.0

そういえば数年前に『ゼロ年代の想像力』宇野常寛を読んだのを思い出した。内容はまったく憶えていないが、何となく面白かったことだけ憶えている。たしか東浩紀批判になっているらしく、でも私は東浩紀を知らないので何の批判だったのかよく思い出せなかった。

SNSで『ニッポンの思想』を話題にした人がいたので読んでいる。1980年代から今にかけてのニッポンの思想史とのこと。この本のストリームに沿うならば東浩紀から自分は入らないといけないようだ。なんとなく分かってはいたけど1冊も読んだことない。何でだろう?ぶつからないといけない気がしていたけど、めんどうだから避けてました。

1980年代(とあと戦後)から宮台真司や中沢新一まで何となく日本の思想的な感触があるけれど、それ以降は何も無い。社会人になり、たぶん忙しかったからだろう。本の中にある言葉に、現実を生きるための糧を探すのを辞めたわけだが、今またお金がかからない楽しみとして向き合おうと思っている。なぜか知らないが、自分の本に向き合うスタンスがとても軽くなってしまっていた。

そういえば、この本の最後では千葉雅也や國分功一郎について語られているらしい。そもそもこの人たちは思想家なのだろうか。違うと思う。哲学書の解説者を超えているとすれば、せいぜいエッセイストの間違いではないのか?たぶん本人たちも思想家だと思っていないのでは。どうでもいいけど。

読んでいてこれはすごい!と熱力に突き動かされる青年の気持ちが、また沸いてきたりするのだろうか。たぶん、しないと思うのだが、しないとわかっているし、そうなったから一体どうだというのだという気はしている。

宮台真司の本は今読んでもそれなりに熱量は感じるのだけど昭和感が否めない平成の人で昭和を取り戻したい人が読む感じで、パパの考えに回帰したい娘さんが騙される思想で、中沢新一はオウム真理教なき今スピリチュアルな感性が強い人がちょっと引っ張られちゃうのでは。色々と問題があるな。息子がいたら中沢新一には合わせたくないし、娘がいたら宮台真司には合わせたくないね。まあ、冗談だけど。

…とりあえず日本にいくばくか思想にお金と時間をかけるひとがいくらかいるといえばいるらしい。しかも思想的な今という流行にのりたいという人がいるらしい。基本的に流行おわないおじさんだけど流行は知っておきたい願望は一応わたしにはある。

…思想めいたもので言えば、小谷野敦のあれこれ書いたものは思想界のラノベ調の皮肉めいた言葉のシャワーが心地良いが、とりあえず主要なニッポンの思想とやらを斜め読みしてみよう。という読者の期待には答えてくれそうな本のようだ。

というわけで唾つけとけばなにかいいことあるだろうと思ってプロローグを読んだだけでなにかわかったようなことを書いてみた次第。宇野常寛の本を読んだはずだよなーと思ってブログの検索窓を検索したけどでてこないんだよ。仮面ライダーとかエヴァがどうこう書かれていた。

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